飛行機に乗るとき、コンタクトレンズってどうしたらいいんだろう?そんな疑問を持ったことはありませんか?
「保存液って持ち込めるの?」「乾燥しやすい機内で装着していて大丈夫?」「もし紛失したらどうしよう…」など、コンタクトユーザーにとって、空の旅には意外と気になるポイントがたくさんあります。
この記事では、コンタクトレンズを使って飛行機に乗るときの持ち物のルールから、乾燥対策、予備の準備、トラブル時の対処法までをわかりやすく解説しています。初めて飛行機に乗る方も、久しぶりの旅行を控えている方も、この記事を参考にすればきっと安心して旅の準備ができるはずです。
コンタクトレンズは飛行機に持ち込める?機内持ち込みと預け入れの違い
コンタクトレンズを使っている方にとって、飛行機での移動は少し不安を感じることも。特に「持ち込みできる?」「どこに入れる?」といった疑問はよくあるものです。
ここでは、コンタクトレンズとその関連アイテムの「機内持ち込み」または「預け入れ」それぞれの扱い方と違いについて整理してご紹介します。
コンタクトレンズ自体は持ち込み可能?基本ルールを確認
コンタクトレンズ本体は、液体ではないため、基本的に機内持ち込みが可能です。保安検査で止められることもほとんどなく、手荷物に入れておいて問題ありません。
▼コンタクトレンズ本体の取り扱いポイント
- レンズは液体扱いではない
- 手荷物に入れて持ち込める
- 1〜2日分の予備を分けて持つと安心
- 大量の未開封レンズは説明できるようにしておくと無難
機内での使用に備えて、必要な分だけを持ち込み、それ以外は預け入れにするなど、目的に応じて分けると安心です。
コンタクトケア用品(保存液・洗浄液)は液体制限に注意
保存液や洗浄液などのコンタクトケア用品は、機内持ち込み時に液体物として制限の対象になります。100ml以下であれば持ち込み可能ですが、ルールに沿った形で準備することが必要です。
▼機内持ち込み時のケア用品ルール
アイテム | 機内持ち込み条件 |
保存液・洗浄液 | 100ml以下の容器に限る |
容器の扱い | すべてを1リットル以下の透明袋に収納 |
量の上限 | 1人1袋まで(液体物全体として) |
保存液が100mlを超える場合や、他の液体物と合わせてオーバーしそうな場合は、預け入れに回すことを考える必要があります。持ち込みたいときは、トラベルサイズの容器を活用すると便利です。
預け入れ荷物に入れる場合のポイントと注意点
コンタクト用品が液体制限に引っかかる場合や、使用予定がない場合は預け入れ荷物に入れるのが現実的です。ただし、貨物室に預ける際にはいくつか注意点があります。
▼預け入れにする際の注意ポイント
- 貨物室は気温が下がることがある
- 到着まで取り出せない
- 紛失・遅延時のリスクがある
- ケア用品のボトルは漏れ防止の工夫を
保存液や洗浄液を預ける場合は、しっかり密閉し、ジップ付き袋に入れるなどの漏れ対策もしておくと安心です。また、コンタクトレンズ自体は1日分だけでも手荷物に入れておけば、到着が遅れたときにも対応しやすくなります。
空港の保安検査でスムーズに通過するための準備
飛行機に乗る前には必ず通る保安検査。コンタクトレンズ関連のアイテムを持ち込む場合も、液体のルールや分類のされ方を理解しておくと安心です。
ここでは、検査時に焦らずに済むよう、事前に知っておきたいポイントをわかりやすくご紹介します。
液体物のルールを正しく理解しよう【100ml・透明袋の基準】
空港の保安検査では、液体物に関するルールが特に厳しくなっています。1容器あたり100ml以下であること、そしてそれらを1リットル以下のジッパー付き透明袋にまとめて入れることが基本です。
▼液体物持ち込みの基本ルール(国際線・国内線共通)
項目 | ルール内容 |
容器サイズ | 100ml(100g)以下のみ持ち込み可 |
収納方法 | 全ての液体を1リットル以下の透明ジッパー袋に入れる |
持ち込み可能な袋の数 | 1人1袋まで |
袋のサイズ目安 | 20cm×20cm程度 |
透明袋は、ドラッグストアや100円ショップなどで市販されているもので十分です。
空港で無料配布しているところもありますが、混雑時は準備しておく方が安心。袋の中身は保安検査場で取り出してチェックされるため、すぐに出せる場所に入れておくとスムーズです。
洗浄液・目薬・化粧品との区別のされ方に注意
液体物の扱いで戸惑いやすいのが、コンタクト用品と他の液体との分類のされ方です。保存液や洗浄液、目薬、化粧品などはすべて液体扱いですが、用途によって取り扱いが少し異なる場合もあります。
▼よくある液体物の分類と取り扱い
アイテム | 基本扱い | 備考 |
コンタクト保存液 | 液体 | 医療用途でも100ml超は持ち込み不可 |
洗浄液 | 液体 | 他の液体と一緒に1袋に入れる |
目薬 | 液体(医薬品) | 処方薬なら柔軟に対応されやすい |
化粧水・乳液など | 液体 | 容器サイズに注意、香水も液体扱い |
特に目薬は医薬品としての側面もあるため、処方箋やパッケージがあるとスムーズに通過できることが多いです。一方で、コンタクト保存液や化粧水はしっかり液体とみなされるため、容器サイズと袋の中の総量に注意が必要です。
保安検査でよくある質問と対処法
空港の保安検査では、液体物の取り扱いに関して思わぬ質問を受けたり、対応を求められたりすることがあります。事前にどんなやり取りがあるのか、どう対処すべきかを知っておくと、慌てずに対応できます。
▼よくある質問と対応方法
質問内容 | 対応方法 |
コンタクトの洗浄液は液体扱い? | 液体扱い。「コンタクトレンズ用です」と伝えれば問題なし |
目薬が100mlを超えていたらどうなる? | 基本はNG。処方薬でも、小分け容器に移し替えるとスムーズ |
透明袋に入れ忘れたらどうなる? | 検査場で戻って詰め直す必要あり。すぐ取り出せる場所に入れておくのが◎ |
液体が1袋に収まらないときは? | 使用予定のない分は預け入れ荷物に回すのが確実。 |
検査場では、何がOKで何がNGかを的確に伝えられるかが重要です。
とっさの対応が不安な場合は、英語圏など海外の空港でも通じるよう、製品名や用途が記載されたラベルを貼っておくのもおすすめです。ほんのひと手間で、旅のスタートがぐっとスムーズになります。
飛行機内でコンタクトレンズを装着する際の注意点
「飛行機に乗るとき、コンタクトって外した方がいいのかな?」と迷う方は多いはず。実は、機内の特殊な環境がコンタクトレンズの装着に影響を与えることがあります。
ここでは、フライト中にコンタクトを使う場合の注意点や、快適に過ごすための工夫について見ていきましょう。
長時間の装着は避けるべき?機内の環境と目への影響
飛行機の中は、地上よりも湿度が大幅に低く、5〜25%程度に保たれています。特に長距離フライトでは20%以下まで湿度が下がることもあり、この乾燥した空気はコンタクトレンズを使っている目にとって非常に過酷な環境です。
とくに長時間フライトで装着し続けていると、以下のようなトラブルが起きやすくなります。
▼長時間装着によるリスク
起こりやすい症状 | 原因と影響のポイント |
目の乾燥感 | レンズ表面の水分が奪われ、目に張り付くような不快感が出る |
かすみ・視界のぼやけ | 涙の量が減ることで、レンズの表面にムラができやすくなる |
酸素不足による充血や疲れ | 機内では気圧が低くなり、酸素分圧が地上のおよそ70〜80%まで低下。その結果、長時間の装着によって目が一時的に酸素不足状態になりやすいことも |
機内で長時間装着するのがNGというわけではありませんが、できるだけ装着時間を短くする、目を休ませる時間をつくるなどの工夫が大切です。とくにドライアイ気味の方や、普段から長時間装着が苦手な方は注意しましょう。
機内で目が乾かないための対策とおすすめアイテム
乾燥した機内でも快適に過ごすためには、事前の準備とちょっとした工夫が効果的です。「目がパリパリする…」「外したいけどレンズケース忘れた!」なんてことにならないよう、対策をしておきましょう。
▼乾燥対策に役立つアイテムと工夫
対策アイテム・方法 | 活用ポイント |
使い切りタイプの人工涙液 | 目に優しく、機内の乾燥対策としておすすめ |
保湿マスク | 鼻と口の乾燥を防ぐだけでなく、目の周りの湿度もアップ |
着脱しやすい使い捨てレンズ | 不快になったときすぐに外せるので安心 |
目を閉じて休ませる時間 | 涙の蒸発を防ぎ、目の負担を軽減 |
使い捨ての人工涙液(防腐剤なし)は、目の乾きを感じたときにこまめに点眼できます。また、使い捨てレンズは旅行との相性もよく、レンズを外す際も手軽です。
快適さを保つためには、少しの準備とアイテムの選び方が差を生むことを覚えておきましょう。
コンタクトよりメガネを選ぶべきタイミングとは?
フライト中の過ごし方や体調によっては、コンタクトではなくメガネで過ごす方が適しているケースもあります。無理に装着を続けるよりも、メガネを使ったほうが快適で安全な場面も多くあります。
▼メガネへの切り替えが安心なタイミング
シーン・状態 | 理由 |
就寝前や睡眠中 | 目が乾いた状態で眠ると、レンズが貼り付いてしまうことがある |
長時間の国際線フライト | 機内の低酸素分圧と乾燥が続くことで、目の負担が大きくなります |
目に違和感や疲れを感じたとき | 異物感がある場合は無理に装着せず、メガネに切り替えるのが安全 |
花粉や埃が気になるシーズンの移動 | 外部刺激から目を守る意味でも、メガネの方が安心な場合がある |
「最初からメガネで搭乗し、必要なときだけコンタクトに切り替える」という使い方も賢い選択肢のひとつです。特に海外旅行などでは目のコンディションが読みにくいため、無理せず快適さを優先した選択を心がけるのがポイントです。
トラブルを防ぐ!コンタクトレンズの予備と衛生管理
旅行中、コンタクトレンズの破損や紛失、目のトラブルが起こるととても不安になりますよね。特に飛行機を使った長距離移動では、すぐに買い直せないケースも少なくありません。ここでは、いざという時に困らないための予備の持ち方・応急処置・現地での対応方法をわかりやすくご紹介します。
紛失・破損に備えて持っておくべき予備とは
コンタクトレンズは繊細な医療用品なので、旅行中に破損や紛失することもあります。そんなときのために、予備のレンズをどのくらい・どうやって持っていくかが大切です。
▼予備レンズの基本的な持ち方
レンズのタイプ | 持っておくべき予備の目安 |
1day(使い捨て) | 宿泊日数+2〜3日分を多めに |
2week・1monthタイプ | 使用中のもの+最低1セット(洗浄液含む) |
ハードレンズ | 本体1組+装着液・保存液・ケースをセットで |
旅行中は「なくす・破れる・ゴミが入る」といった予期せぬトラブルがつきものです。dayなら数枚をポーチに、2weekやハードなら新品の予備セットを別のバッグに分けておくと安心。
また、スーツケースと手荷物の両方に分けて入れることで、荷物の紛失リスクにも備えられます。
目のトラブルが起きた時の応急処置と目薬の使い方
飛行機の中や旅先では、乾燥や埃などで目に違和感が出ることも。そんなとき、焦らずに対応できる応急処置と、目薬の正しい使い方を知っておくと安心です。
▼旅先での目のトラブルと応急対策
トラブルの例 | 応急処置とおすすめの対応方法 |
目がゴロゴロする・異物感 | すぐにコンタクトを外し、防腐剤なしの人工涙液で洗浄する |
充血している・かゆい | 装着を中止し、目薬で炎症を抑える。悪化する場合は眼科へ |
レンズが目に張り付いて外れない | 無理にこすらず、点眼で潤いを与えてからゆっくり外す |
目薬は、旅行用に防腐剤フリーの使い切りタイプがおすすめ。1回使い切りなので衛生的で、荷物もかさばりません。
万が一のために、「眼科用」「コンタクト用」「ドライアイ用」など、用途がわかるラベル付きの目薬を選んで持っていくとスムーズです。
海外旅行時の購入方法と現地対応のコツ
海外でコンタクトを紛失・破損した場合、「買える?」「処方箋はいる?」など、いろいろと不安になりますよね。事前に知っておくと安心な購入の流れと対応のコツをご紹介します。
▼海外でコンタクトを購入する際のポイント
項目 | 解説内容 |
処方箋の有無 | アメリカやヨーロッパなど主要国では処方箋なしでは購入できない場合がほとんどなので、日本の眼科で発行された処方箋を携帯しておくと安心 |
店舗での購入方法 | 薬局・コンタクト専門店で取り扱いあり。現地ブランドになることもある |
言語対応・準備しておくこと | レンズの度数・BC・DIAなどを英語でメモしておくとスムーズに伝えられる |
保険やトラブル対応 | 旅行保険でカバーされる場合も。レシートは必ず保管しておくこと |
旅行前に、現在使用しているレンズの情報(度数やメーカー名)を紙やスマホにメモしておくことが大切です。
さらに、「I lost my contact lenses.(コンタクトをなくしました)」などの英語フレーズを準備しておくと、現地でも落ち着いて対応できます。
まとめ
飛行機でコンタクトレンズを使う際には、事前に知っておきたいルールや気をつけるポイントがいくつかあります。コンタクトレンズ自体は手荷物に持ち込むことができますが、保存液や洗浄液は液体制限の対象となるため、容量や収納方法に注意が必要です。
また、機内の乾燥した環境では目に負担がかかりやすく、長時間の装着には向いていないこともあります。使い捨てタイプのレンズや保湿アイテムを上手に活用し、必要に応じてメガネに切り替えるなど、柔軟な対応が快適な移動につながります。
正しい知識と少しの工夫があれば、コンタクトレンズを使った飛行機の旅も安心して楽しめます。自分の目にとって負担の少ない方法を選び、快適な空の旅をお過ごしください。