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コンタクトレンズの含水率とは?高含水・低含水の違いや選び方をていねいに解説

LaserWin株式会社丨メディア事業部

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コンタクトレンズを選ぶとき、「含水率〇%」という数字を目にしたことはありませんか?でも、その数値が何を意味しているのか、実際にどんな違いがあるのか、わかりにくいと感じている方は多いはずです。

「高含水と低含水、どちらが自分に合っているの?」「ドライアイでも快適に使えるのはどっち?」そんな疑問を持ったままレンズを選んでしまうと、乾燥や違和感につながることもあります。

この記事では、含水率の基本から高含水・低含水それぞれの特徴、さらに素材や生活スタイルに合わせた選び方までをていねいに解説します。

含水率とは?数字が示すコンタクトレンズの基本知識

コンタクトレンズの「含水率」とは、レンズ全体のうち水分がどのくらい含まれているかを表す数字です。レンズの柔らかさや乾きやすさに関わる“目安”であり、快適性を考えるうえで欠かせない指標と言えるでしょう。

ここからは、数値の意味やつけ心地、酸素との関係をわかりやすく整理していきます。

含水率の数値が示す意味

含水率の数値は「レンズの中にどれだけ水が含まれているか」を示すシンプルな情報です。一般的には、50%以上を「高含水」、50%未満を「低含水」と呼ぶことが多いです。

数値が高いほど柔らかく、低いほどしっかりした質感になりやすいですが、それだけで良し悪しが決まるわけではありません。あくまで「レンズの性格を知るための目印」と考えるとイメージしやすいでしょう。

▼含水率の分類目安

区分代表的な範囲表記例
低含水約38〜49%38%、42% など
高含水約50〜80%55%、58% など

「数字が高い=必ず快適」とは限りません。大切なのは、自分の目の状態や生活に合った範囲を選ぶことです。

レンズのつけ心地に含水率が関わる仕組み

含水率は、レンズのつけ心地に大きな影響を与えます。高含水のレンズは水分を多く含むため、装用直後は「しっとりやわらかい」感触を得やすいのが特徴です。また、乾燥しやすい環境では水分が蒸発しやすく、時間が経つと乾きを感じることもあります。

一方で、低含水レンズは水分の出入りが穏やかで、環境による影響を受けにくい傾向があります。

▼つけ心地に影響する要素

  • まばたきの回数
  • 室内の湿度や乾燥度
  • 空調や風の影響
  • 装用時間の長さ

つまり、同じ含水率でも「人や環境」でつけ心地は変わります。数字だけでなく、自分の生活スタイルと合わせて考えることが快適さにつながります。

酸素透過率との関係をわかりやすく紹介

目は呼吸をしていないように見えますが、実は角膜は酸素を必要としています。そのため、レンズを通して酸素がどのくらい届くかを示す「酸素透過率」が重要になります。

ハイドロゲル素材では水分が酸素を運ぶため、含水率が高いほど酸素が通りやすい傾向があります。シリコーンハイドロゲル素材ではシリコーン自体が酸素を通すので、含水率の高さはそこまで大きな意味を持ちません。

▼素材別|含水率と酸素の関係

素材の主流酸素の通り道の主役含水率との一般的な関係
ハイドロゲル系水分含水率が高いほど酸素が通りやすい
シリコーンハイドロゲル系シリコーン含水率との関係は限定的

このように、酸素の通りやすさは「含水率」だけでは判断できません。素材やレンズの厚みも含めて考えることで、自分に合った選択肢が見つけやすくなります。

高含水コンタクトレンズの特徴と注意したいポイント

高含水タイプのコンタクトレンズは、装用時にしっとりした感触を得やすく、多くの方が「つけた瞬間のやさしさ」を感じやすいレンズです。ただし、その一方で乾きやすさや酸素不足といった注意点もあります。

ここでは、高含水レンズのメリットと注意点を順番に見ていきましょう。

高含水レンズがもたらすやわらかな装用感

高含水レンズは水分をたっぷり含んでいるため、装用時の触感がやわらかく感じられます。初めてコンタクトを使う人や、異物感が気になる人にとって「つけ心地が優しい」と感じやすいのが大きなメリットです。

また、まぶたの動きとスムーズに馴染みやすく、自然な装用感につながります。

▼高含水レンズがやわらかく感じられる理由

  • 水分が多く、レンズが柔らかい質感になる
  • 涙と馴染みやすく摩擦が少ない
  • 初めての装用でも違和感が少ない

このように、高含水レンズは「最初の一歩」として使いやすい安心感があります。ただし、やわらかい=誰にでも合うというわけではない点も頭に置いておくと良いでしょう。

高含水レンズがうるおい感を得やすい理由

高含水レンズは、装用した直後に「うるおっている」と感じやすい傾向があります。これは、レンズそのものに多くの水分が含まれており、涙と一体化しやすいためです。

そのため、目にスッと馴染み、瞬きをしても自然な感触を保ちやすいのです。

▼うるおい感につながる要素

  • レンズ自体が水分を多く保持している
  • 涙の層と一体化しやすい
  • 装用直後から自然なフィット感を得やすい

ただし「装用直後にうるおって感じやすい」ことと「長時間うるおいが続く」ことは別問題です

乾きやすさや酸素不足に気をつけたい点

高含水レンズは水分が多い分、乾燥した環境では水分が蒸発しやすく、レンズが涙の水分を奪ってしまうことがあります。ドライアイの人や長時間装用する人にとっては、乾きやすさを感じやすい点が注意点です。

また、レンズが厚めになると酸素が角膜に届きにくくなる場合があり、長時間の使用では目の負担になることもあります。

▼高含水レンズで注意したいこと

  • 乾燥した環境で水分が抜けやすい
  • 涙の量が少ないと乾きを感じやすい
  • 厚みがあると酸素不足を起こす可能性がある

高含水レンズは「やさしいつけ心地」と「直後のうるおい感」に優れていますが、乾燥や酸素透過性には注意が必要です。

つまり、快適さとリスクの両面を理解したうえで、自分の目の状態や使用環境に合っているかを見極めることが大切です。

低含水コンタクトレンズの特徴と選ぶときのヒント

低含水タイプのコンタクトレンズは水分が少ない分、環境による影響を受けにくく、特に乾燥に悩む人や長時間装用する人に選ばれるケースが多いです。ただし、装用感には慣れが必要な場合もあります。

ここでは、低含水レンズの特徴を順番に見ていきましょう。

低含水レンズの仕組みと素材の特徴

低含水レンズは水分をあまり含まない分、レンズそのものがしっかりとした質感を持っています。水分の出入りが少ないため、周囲の湿度や涙の量に左右されにくいのが特徴です。

また、レンズが涙を過度に奪うことが少なく、乾燥感を感じにくいという利点があります。

▼低含水レンズの特徴

  • 水分が少なく、素材が安定している
  • 周囲の湿度に影響されにくい
  • 涙を吸収しにくく乾燥感が出にくい

このように、低含水レンズは「乾燥しやすい人」にとって安心感のある選択肢になりやすいのが特徴です。

長時間の使用に向いているメリット

低含水レンズは、涙をあまり吸収しないため、長時間装用しても乾燥しにくいというメリットがあります。特にパソコン作業やエアコン環境のように目が乾きやすい状況では、その安定感が強みとなります。

▼長時間装用に向く理由

  • 涙を奪いにくいため乾きにくい
  • 環境の変化による影響が小さい
  • 長時間の装用で安定した快適性を保ちやすい

「仕事中は一日中コンタクト」という人にとって、低含水レンズは頼れる存在です。乾燥対策を優先するなら、このタイプを検討する価値があります。

慣れるまで感じやすい装用感の課題

低含水レンズは水分が少ないため、レンズがやや硬めに感じられることがあります。そのため、高含水に比べると「最初は違和感がある」と感じやすいのが特徴です。

ただし、目が慣れてくると安定したつけ心地が得られるようになるケースも多いです。

▼装用感で注意したい点

  • 高含水より硬めに感じやすい
  • 初期の異物感が出やすい
  • 慣れれば快適性が安定しやすい

つまり、低含水レンズは「乾燥しにくい安定感」が魅力ですが、最初の装用感に少し時間が必要なこともあります。やわらかさよりも安定性を優先したい方におすすめのタイプです。

含水率だけではない!シリコーンハイドロゲル素材にも注目

コンタクトレンズを選ぶとき、多くの方は「含水率」の数字に注目しますが、実はそれだけでは十分ではありません。近年は「シリコーンハイドロゲル」という素材が主流になりつつあり、酸素の通りやすさや快適さに大きな違いを生んでいます。

ここでは、含水率とあわせて理解しておきたい素材の視点を整理していきましょう。

シリコーンハイドロゲル素材の特徴とメリット

シリコーンハイドロゲルは、従来の「ハイドロゲル素材」に比べて酸素を通しやすいのが最大の特徴です。シリコーン分子そのものが酸素を運ぶ性質を持つため、含水率が低めでも角膜に十分な酸素を届けられます。

その結果、目の負担を減らし、長時間装用でも健康的に使いやすい素材として支持されています。

▼シリコーンハイドロゲルの主なメリット

  • 酸素を多く通すため角膜にやさしい
  • 含水率が低くても快適性を保ちやすい
  • 長時間装用に向いている

つまり、シリコーンハイドロゲルは「乾燥しにくさ」と「酸素の通りやすさ」を両立できる素材です。含水率だけでは説明できない快適性を支える要素として覚えておくと、素材選びの納得感が高まります。

含水率との違いを理解して選ぶための視点

従来のハイドロゲル素材では「水分=酸素の通り道」でしたが、シリコーンハイドロゲルでは「シリコーン自体が酸素を運ぶ」ため、含水率の数字が快適さをそのまま表すわけではありません。

つまり「高含水=酸素透過性が高い」とは限らないのです。

▼素材と含水率の考え方の違い

素材酸素の通り道含水率との関係
ハイドロゲル水分含水率が高いほど酸素が通りやすい
シリコーンハイドロゲルシリコーン含水率の高さと酸素透過性は直結しない

この違いを理解しておくと「同じ含水率なのに使い心地が違う」理由が見えてきます。数字だけでなく素材の仕組みに目を向けることが、納得できるレンズ選びにつながります。

含水率と素材をあわせて見ることが大切な理由

レンズ選びでは「含水率」と「素材」のどちらか一方だけを見るのではなく、両方を組み合わせて考える必要があります。

乾燥が気になるなら低含水+シリコーン素材、装用感のやわらかさを優先するなら高含水+ハイドロゲル、といった選び方ができるからです。

▼含水率と素材を組み合わせた選び方のヒント

  • ドライアイなら低含水+シリコーン素材
  • 快適なやわらかさ重視なら高含水+ハイドロゲル
  • 長時間使うならシリコーン素材を優先

含水率はレンズの“性格”を示し、素材は“性能の土台”を決める要素です。この二つを組み合わせて見ると、自分の目に合ったレンズが選びやすくなり、より安心して使えるようになります。

失敗しないために知っておきたい含水率選びの注意点

コンタクトレンズは「含水率」だけで決めるものではありません。日々のケアや使い方、そして専門家からのアドバイスがあってこそ、快適で安全に使うことができます。

ここでは、含水率選びで失敗しないために知っておきたいポイントを整理してみましょう。

含水率より大切な「ケア」と「装用習慣」

どんなに自分に合った含水率を選んでも、ケアや装用習慣が不十分だとトラブルの原因になってしまいます。

装用時間を守らず長時間使ったり、レンズの洗浄が不十分だったりすると、乾燥感や酸素不足のリスクが高まります。

▼快適に使うための基本習慣

  • 定められた装用時間を守る
  • レンズを清潔に保つ
  • 交換サイクルを必ず守る

含水率は快適さの一要素にすぎません。日々のケアや習慣が整ってこそ、数字以上の安心感が得られるのです。

眼科で相談するときに確認しておきたいこと

コンタクト選びに迷ったら、必ず眼科で相談するのがおすすめです。

その際には、単に「見やすさ」だけでなく、乾燥の有無や装用時間、ライフスタイルについても伝えると、自分に合った含水率や素材を提案してもらいやすくなります。

▼相談時に伝えておきたいこと

  • 普段の装用時間の長さ
  • ドライアイの有無や症状
  • 主な生活シーン(PC、屋外、スポーツなど)

自分の使い方を具体的に伝えることで、眼科からのアドバイスがより的確になります。含水率の数字だけではなく、専門家の目線を借りることが安心につながります。

自分に合わないレンズを使い続けるリスクとは?

含水率や素材が自分の目に合っていないレンズを無理に使い続けると、乾燥感や充血、酸素不足による角膜トラブルにつながる恐れがあります。

最初は小さな違和感でも、積み重なると大きな負担になりかねません。

▼合わないレンズを続けるリスク

  • 乾燥や異物感が強くなる
  • 充血やかすみが出やすくなる
  • 角膜にダメージが蓄積する可能性

「ちょっと違和感があるけど大丈夫だろう」と思ってしまうのが一番危険です。快適さを保つためには、早めに見直しをして、自分に合った含水率や素材を選び直すことが大切です。

まとめ

コンタクトレンズの含水率は、装用感や乾燥のしやすさ、酸素の通りやすさに関わる大切な要素です。ただし、数字だけで快適さが決まるわけではなく、目の状態やライフスタイル、さらには素材との組み合わせによって最適なレンズは変わります。

高含水レンズは装用直後のやわらかさやうるおい感が魅力で、低含水レンズは乾燥しにくく長時間安定しやすい特徴があります。さらに近年はシリコーンハイドロゲル素材の登場により、含水率だけでは判断できない視点も求められるようになりました。

最も大切なのは、自分の目に合ったレンズを無理なく使い続けられることです。含水率の数字を参考にしながら、素材や装用習慣、そして専門家のアドバイスをあわせて取り入れることで、快適で安全なコンタクト生活を送ることができます。

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LaserWin株式会社丨メディア事業部

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