「最近、メガネが合っていない気がする…」「そろそろ新しいメガネを作りたいけど、どこで検査を受ければいいの?」そんな悩みを抱えている方は少なくありません。
視力検査といえば「眼科」と「眼鏡店」の2つがありますが、目的や症状によって選び方が変わるため、なんとなくで決めてしまうと、せっかく作ったメガネが合わなかった…というケースも。
本記事では、眼科と眼鏡店それぞれの検査の特徴や違い、どんな人にどちらが向いているのかをわかりやすく解説します。自分にぴったりのメガネを手に入れるために、まずは正しい検査の受け方から確認していきましょう。
メガネを作るとき、検査はどこで受けるのが正解?
メガネを作ろうと考えたとき、「どこで検査を受ければいいの?」と迷う方は多いものです。眼科と眼鏡店、それぞれに異なる役割がありますが、なんとなくの印象で選ぶと、メガネが合わなかったり不安が残ったりすることも。
ここではまず、視力検査がなぜ必要なのかを確認し、その上で検査先の違いや選び方について順を追って見ていきましょう。
メガネを作るとき、検査はなぜ必要?
視力が落ちてきたと感じたとき、なんとなく見えづらさを我慢していませんか?実は、合っていないメガネを使い続けると、視界のストレスだけでなく、頭痛や肩こりといった身体的な不調にもつながることがあります。
だからこそ、正しい度数でメガネを作るための視力検査が欠かせません。
▼検査で得られるメリット
- 今の視力や見え方を客観的に把握できる
- 適切な度数のメガネを作る基準になる
- 目の使いすぎによる不調の原因を探れる
- 日常生活での見えにくさが改善されやすくなる
視力の状態は年齢や生活習慣で少しずつ変化します。自分に合った度数を知っておくことは、ただ「よく見える」ためだけでなく、目や体にかかる負担を軽くし、毎日のパフォーマンスを高めることにもつながります。
眼科と眼鏡店、検査の違いをざっくり比較
「検査」といっても、眼科と眼鏡店ではアプローチが異なります。どちらも視力を測定しますが、目的や担当者、検査の深さには違いがあります。
▼眼科と眼鏡店の主な違い
項目 | 眼科 | 眼鏡店 |
担当者 | 医師(眼科医) | 販売スタッフのほか「認定眼鏡士」や「眼鏡作製技能士」などの資格保持者が担当することも |
主な目的 | 目の健康状態の確認・診断 | メガネの度数を決めるための測定 |
検査内容 | 医療的な視点での総合的検査 | 快適な見え方に特化した測定 |
費用 | 保険適用の場合あり | 多くが無料(購入前提) |
眼科は「診断」としての検査、眼鏡店は「調整」としての検査。それぞれの特性を理解しておくことで、メガネ作りの満足度が大きく変わってきます。
どちらを選ぶかは、自分の目的と目の状態を見極めることがカギになります。
迷ったらどうする?検査先の選び方のポイント
「どっちに行けばいいかわからない…」と感じたときは、自分の状況を簡単に整理してみましょう。症状の有無や、初めてかどうかなど、いくつかのポイントを押さえるだけで自然と答えが見えてきます。
▼こんなときはどちらがおすすめ?
状況 | おすすめの検査先 |
はじめてメガネを作る | 眼科 |
見えにくさ以外にも気になる症状がある | 眼科 |
メガネの度数を調整したいだけ | 眼鏡店 |
忙しくて時間をかけたくない | 眼鏡店 |
「症状があるかどうか」「何を目的としているか」を軸に考えることで、自分にとって最適な検査先が見えてきます。
判断に迷ったときほど、無理に自己判断せず、より安心できる方法を選ぶことが後悔しないメガネ作りにつながります。
眼科での検査|目の状態を総合的にチェック
メガネを作るとき、「まずは眼科で検査を受けるべきか迷っている」という声は少なくありません。眼科では医師が目の状態を総合的に診てくれるため、不安がある場合やはじめてのメガネ作りには心強い選択肢です。
ここでは、眼科で受けられる検査の内容や流れ、どんな人に向いているか、そして費用や所要時間の目安まで、わかりやすく解説します。
どんな検査が受けられる?眼科での検査内容と流れ
眼科では、単に視力を測るだけでなく、目の健康を総合的にチェックすることができます。視力の低下の背景には、眼精疲労だけでなく病気が隠れていることもあり、それを見落とさないための検査が用意されています。
▼眼科で受けられる主な検査内容
検査項目 | 内容の概要 |
視力検査 | 近視・遠視・乱視などの度数を測定 |
眼圧検査 | 緑内障などのリスクがないかを確認 |
眼底検査 | 網膜や視神経の状態を確認(高齢者に多い) |
屈折検査 | 正確なレンズ度数の計算に使用される |
問診・診察 | 医師による症状の聞き取りと目視診断 |
検査の流れとしては、まず受付後に問診票を記入し、検査員が各種検査を行い、その結果をもとに医師が診察を行うという形が一般的です。眼病の早期発見や、見逃されがちな目の不調にも対応できるのが眼科の強みといえるでしょう。
眼のトラブルは自分では気づきにくいことも多いため、特に視力の急な変化や違和感があるときは、眼科での精密な検査が安心につながります。
眼科で検査すべき人とは?判断基準を知っておこう
「眼科に行くほどではないかも」と感じる方も多いかもしれませんが、実は眼科での検査が向いているケースは意外と多くあります。視力だけでなく、目全体の健康状態を知るためには、専門的な視点が欠かせません。
▼眼科での検査がおすすめな人
- 初めてメガネを作る
- 視力が急に落ちたと感じる
- 目の痛み・かすみ・まぶしさなどがある
- 慢性的な疲れ目や頭痛がある
- 糖尿病など目に影響する持病がある
また、40代以降で視力が変わりやすくなる時期や、家族に緑内障などの持病歴がある場合も、眼科でのチェックが安心です。自覚症状が軽くても、検査によって思わぬ異常が見つかることもあります。
検査を「症状が重くなってから」と考えるのではなく、「不安を感じたら早めに」が、目を守る上でとても大切な考え方です。
費用や時間はどれくらい?眼科検査の基本情報
「眼科は費用がかかりそう」「時間がかかるのでは?」と不安に思う方もいるかもしれません。ですが、保険診療の対象になるケースが多いため、実際には想像よりも気軽に受診できます。
▼眼科検査の基本情報(目安)
項目 | 内容の目安 |
検査費用 | 約1,000〜3,000円(保険適用時) ※初診料や追加検査内容によって異なる |
所要時間 | 30分〜1時間程度(混雑状況による) |
予約の必要 | 医療機関による(予約推奨のケース多め) |
持ち物 | 保険証、現在使用中のメガネまたは処方箋 |
なお、視力検査のみであれば数百円程度で済むこともありますが、目の健康全般を診てもらう場合は初診料や各種検査費用が加算されます。とはいえ、医師による診断が受けられるという安心感は、金額以上の価値があります。
時間と費用は多少かかりますが、正確な度数と健康な目の状態を確認できることを考えると、眼科での検査は非常に意義のある選択です。
眼鏡店の検査|手軽に測定・その場でメガネが作れる
視力に違和感を覚えたとき、ふらっと立ち寄れる眼鏡店での検査は、身近で便利な選択肢です。眼科と比べて手軽に利用できることから、「まずは眼鏡店で見てもらおう」と考える方も多いのではないでしょうか。
ここでは、眼鏡店で受けられる検査の流れや向いている人の特徴、サービスを利用する際の注意点などを詳しくご紹介します。
眼鏡店ではどんな検査をするの?実際の流れを解説
眼鏡店での検査は、視力や見え方の調整を目的としたものです。目の病気の診断はできませんが、日常生活に支障のない範囲で快適に見えるよう、メガネの度数を測定してくれます。
▼眼鏡店での検査と接客の流れ(例)
- カウンセリング(見え方の悩みや使用目的のヒアリング)
- オートレフ検査(自動機器による目の屈折測定)
- 視力測定(視標を使って左右の視力を確認)
- レンズの度数調整(複数のレンズで見え方を比較)
- フィッティング(フレーム選びと装着具合の確認)
このように、視力測定からメガネの提案までが一連の流れとして組まれており、店舗や検査内容によって所要時間は大きく異なり、20分程度〜1時間かかる場合もあります。
自分のライフスタイルに合った見え方を重視した検査が受けられるため、「どんなシーンで使うか」を伝えることが、ぴったり合うメガネを作るポイントになります。
眼鏡店の検査が向いているのはどんな人?
眼鏡店での検査は、すべての人に適しているわけではありません。検査から購入まで同じ場所で完結する点は効率的ですが、医療行為は行えないため、あくまで“見え方の最適化”に重きを置く人に向いています。
▼眼鏡店での検査がおすすめな人
- 以前に眼科で処方を受けたことがある
- メガネの度数を調整・見直ししたい
- 遠くや近くが少し見えにくいと感じる
- 急ぎでメガネを作りたい
特に、「普段使い用のメガネを新調したい」「手持ちのメガネが合わなくなってきた」といったケースでは、眼鏡店での検査だけでも十分対応可能です。
気になる症状がなければ、まずは眼鏡店で相談してみることで、自分の見え方の状態を知るきっかけにもなります。
無料でも大丈夫?眼鏡店サービスの注意点と特徴
多くの眼鏡店では、メガネ購入を前提として視力検査を無料で提供しています。気軽に利用できるのが大きな魅力ですが、その一方で知っておきたい注意点もいくつかあります。
▼眼鏡店の検査サービスに関するポイント
項目 | 内容の要点 |
検査の費用 | 多くの店舗で無料(購入前提の場合が多い) |
スタッフの資格 | 国家資格が不要な場合もあり、技術に差があることも |
検査の正確性 | 見え方の調整が中心で、医療的な判断はできない |
アフターサービス | 無料調整や保証付きなど、店舗によって異なる |
一見すると「無料だから不安」と思われがちですが、実際には経験豊富なスタッフが丁寧に対応してくれる店舗も多くあります。ただし、目に異常を感じている場合や、検査結果に納得がいかない場合は、眼科での診察を検討するのが安心です。
無料という気軽さに惹かれがちですが、自分の目的に合っているかを見極めることが、満足のいくメガネ選びにつながります。
検査の目的で選ぼう!眼科と眼鏡店の使い分け方
「どこで検査するか迷っているけれど、どちらが正解かわからない」という人も多いのではないでしょうか。実は、検査先の選び方は、目の状態やメガネを作る目的によって変わってきます。
ここでは、「目の健康」と「見え方の快適さ」という2つの観点から、眼科と眼鏡店の役割を整理し、それぞれをどのように使い分けると良いのかをご紹介します。
「見える」を超えて「目の健康」を守りたいなら眼科へ
「最近、見えにくいだけじゃなく目が重い気がする」「まぶしさやかすみが気になる」など、単なる視力の問題では済まなそうな違和感がある場合には、眼科での検査が適しています。
眼科では、視力測定だけでなく、目の中の状態を医師が診断してくれるため、原因が病気によるものであっても早期発見につながります。
▼眼科が向いているのはこんなとき
- 視力の変化が急激で心配なとき
- 視界がかすむ、二重に見えるなどの違和感がある
- 緑内障や白内障など家族に目の病歴がある
- 糖尿病や高血圧など、目に影響する持病がある
視力の低下が、目の酷使だけでなく病的な原因によることもあります。そうしたリスクを正確に判断できるのは、やはり医師による診断です。
見え方にプラスして「不安」や「気になる症状」があるときは、眼科での検査が安心への近道になります。
「見え方の快適さ」だけを求めるなら眼鏡店でもOK
一方、「なんとなく見づらい」「今のメガネが合っていない気がする」といった見え方の不満が中心で、体調や目の健康に大きな異常がなさそうな場合は、眼鏡店での検査でも十分対応可能です。
眼鏡店では、使うシーンや好みに合わせて、最適な度数やレンズタイプを提案してもらえます。
▼眼鏡店が向いているのはこんなとき
- メガネの度数を微調整したい
- 買い替えや新しいフレームを検討している
- パソコン作業や運転用など、目的が明確なとき
- 日常的に使いやすいメガネを作りたい
快適な見え方を求めるだけであれば、眼鏡店の検査で十分なケースが多いです。特に、症状はないけれど「もう少しはっきり見えるようにしたい」という場合には、時間も手間もかからず、効率よく新しいメガネを手に入れることができます。
両方を上手に使い分ける方法とは?
「眼科か眼鏡店か、どちらを選ぶべきか迷う…」そんなときこそ、両方を上手に組み合わせるという方法があります。
実は、多くの人にとって最も理想的なのは、一度眼科で目の健康をチェックしたうえで、その処方に基づいて眼鏡店でメガネを作るという流れです。
▼おすすめの使い分け例
状況 | 検査先の活用法 |
初めてメガネを作る | 眼科で検査→処方箋を持って眼鏡店へ |
長く同じメガネを使っている | 眼科で目の状態を再チェック |
度数だけ確認したい・急ぎたい | 眼鏡店でスピーディに測定 |
眼科で異常がないと確認できれば、次回からは眼鏡店での調整だけでも安心して利用できます。反対に、眼鏡店で測定した際にスタッフから「一度眼科で見てもらったほうが良い」と勧められることもあります。
大切なのは、自分の目ときちんと向き合い、必要に応じて最適な検査先を選べるようにしておくこと。無理なく、気持ちよくメガネを使うための基本です。
自分に合うのはどっち?ケース別・検査先の選び方
検査の違いがわかっても、「自分の場合はどこで検査すればいいのか」がわからない方も多いはずです。目的や状況によって、眼科が向いているケースと眼鏡店が適しているケースがあります。
ここでは、メガネを作る目的別に、どちらの検査が合っているのかをわかりやすくご紹介します。
はじめてのメガネ作りに失敗しないための検査の流れ
初めてメガネを作るときは、「見え方だけで決めていいのか?」と迷うことも多いはずです。
まだ自分の視力や目の健康状態を正確に把握できていない段階では、まずはしっかりとした検査を受けることが失敗しないポイントです。
▼初めてメガネを作るときにおすすめの流れ
ステップ | 内容 |
①眼科受診 | 目の健康状態や視力を医師が総合的にチェックする |
②処方箋の受け取り | 必要に応じて、正確な度数が記載されたメガネ用処方箋を発行してもらう |
③眼鏡店で購入 | 処方箋を持参して、フレームやレンズを選び、メガネを作成する |
この流れを踏むことで、「ちゃんと見えるけど、なんだか疲れる」「度数は合っているはずなのにしっくりこない」といった失敗を避けやすくなります。
はじめてのメガネ作りこそ、時間をかけて丁寧に進めることが、長く快適に使える一本につながります。
度数が合っていない気がする…そんなときは?
「最近メガネがしっくりこない」「見えづらさはあるけれど、我慢できるレベル」そんなとき、わざわざ眼科に行くべきか迷う方は多いものです。こういった微妙な不調や違和感には、眼鏡店での検査が手軽で便利です。
▼眼鏡店で相談しやすいケース
- 見えにくさはあるが症状が軽い
- 2〜3年以上同じメガネを使っている
- 度数が強すぎる・弱すぎる気がする
- 日常生活に支障はないが快適ではない
このような状態であれば、眼鏡店で視力を再測定し、必要に応じて度数の微調整をしてもらうことで、十分に改善されることが多いです。逆に、検査中に「見え方が極端に変わった」「左右のバランスが取れない」といったことが判明した場合は、眼科での受診が勧められることもあります。
まずは気軽に眼鏡店へ行って相談してみることで、スムーズに違和感を解消できるケースが多いのが特徴です。
子どもや成長期の人にはどこが安心?
子どもの視力は成長とともに変化しやすく、メガネの必要性に気づきにくいこともあります。特に小学生〜中学生の成長期では、視力の急な変化や使いすぎによる負担が出やすいため、慎重な対応が求められます。
▼子どもや成長期に眼科をおすすめする理由
- 近視の進行を医学的にチェックできる
- 自覚症状がなくても視力低下を早期に発見できる
- 学校健診で異常を指摘された際に正確な診断が受けられる
- メガネの使用が学習や発達に影響するため、適切な度数が必要
成長期の目は非常にデリケートで、誤った度数のメガネをかけることで、視力の発達に悪影響を与えてしまうこともあります。そのため、成長期や初めてのメガネ作成時は眼科での検査が推奨されます。
※ただし、すでに眼科診断済みで問題のない場合は眼鏡店でも調整可能です。
適切なタイミングで目の状態を把握することで、お子さまの学習や日常生活をより快適にサポートできるようになります。
まとめ
メガネを作る前の検査は、ただ視力を測るだけでなく、自分の目の状態を正しく知る大切なプロセスです。眼科では目の健康を総合的にチェックでき、安心してメガネを作るための土台が整います。一方で、見え方の快適さや度数の微調整を求める場合には、眼鏡店でのスピーディな対応が役立ちます。
どちらを選ぶべきかは、目の状態や目的によって異なりますが、「不安があるなら眼科へ」「度数の調整なら眼鏡店へ」と覚えておくと判断しやすくなります。ただし、メガネを作るのが初めての方や子どもの場合には、まず眼科での診察を受けるのが安心です。
自分の目と向き合い、状況に合った検査先を選ぶことで、快適で満足のいくメガネ作りが叶います。見え方が変わったと感じたら、早めに眼科や眼鏡店に足を運ぶようにしましょう。