紫外線対策というと、肌にばかり気を取られがちですが、実は「目」も紫外線の影響を受けていることをご存じですか?
最近では、紫外線が目に与えるリスクが注目されるようになり、「目のUVケア」を意識する人が増えています。とはいえ、サングラスは使いづらい、対策の方法がわからない……そんな声も少なくありません。
そこでおすすめなのが、UVカット機能付きコンタクトレンズです。視力矯正と同時に目を紫外線から守れるこのアイテムは、忙しい毎日でも自然に続けやすいのが魅力です。
この記事では、UVカット付きコンタクトの特徴や選び方、種類別の違い、そしておすすめ製品までをわかりやすくご紹介します。「目の紫外線対策って必要?」「どのレンズを選べばいい?」といった疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。
UVカット機能付きコンタクトレンズとは?
紫外線が肌に悪影響を与えることは広く知られていますが、実は「目」も無防備に紫外線を浴びています。そんな中、視力矯正と同時に紫外線をブロックできるUVカット機能付きコンタクトレンズが注目されています。
まずは、その必要性とメリットをひも解いていきましょう。
なぜ今、UVカット付きコンタクトが選ばれているの?
紫外線の影響が懸念される中、「目のケア」に対する意識が年々高まっています。UVカット付きコンタクトは、レンズを装用するだけで紫外線対策ができるため、忙しい日常の中でも続けやすいのが魅力です。
▼UVカット付きコンタクトが選ばれる理由
- 毎日つけるだけで紫外線対策ができる
- 見た目に影響せず、自然に使える
- サングラスが使いにくい場面でも使える
- 医師や専門家の推奨が増えている
視力矯正と同時に紫外線対策もできるという手軽さは、現代人のライフスタイルにぴったり合っています。外出時だけでなく、室内や曇りの日にも目を守れるという安心感が、人気の背景にあるのです。
紫外線が目に与える影響と、コンタクトでできる具体的な対策
紫外線を浴び続けると、肌と同様に目にも少しずつダメージが蓄積します。たとえば、角膜が炎症を起こしたり、長期間の曝露で白内障のリスクが高まることもあります。
▼紫外線が目に与える主な影響
- 角膜炎で目が赤くなったり痛みが出る
- 水晶体が濁り、白内障につながる
- 白目の組織が伸びる「翼状片」が発生する
こうした疾患の予防に役立つのが、UVカット付きコンタクトレンズです。UV-AやUV-Bといった有害な光線をレンズが遮断することで、目の中心部に届く紫外線量を軽減できます。
ちなみにUV-AやUV-Bには、以下のような特性があります。
UV-A(波長320–400nm) | 肌や目の奥深くまで届き、長期的な慢性ダメージを引き起こす |
UV-B(波長280–320nm) | エネルギーが強く角膜の表面で炎症(紫外線角膜炎)を起こしやすい |
すべてを防げるわけではありませんが、日常的なケアとしては非常に効果的な手段のひとつです。
サングラスとの違いとは?組み合わせのメリットも紹介
「サングラスがあれば十分では?」と思う方もいるかもしれません。たしかにサングラスは広範囲をカバーできますが、場面によっては使いづらいこともあります。
その点、コンタクトは常に装用できるため、紫外線対策の“すき間”を埋めてくれる存在です。
▼コンタクトとサングラスの違い
比較項目 | UVカットコンタクト | サングラス |
紫外線カット範囲 | 角膜部分をカバー | 目全体とその周囲を広くカバー |
利用シーン | 曇りの日・室内でも装用可能 | 主に屋外や日差しの強い場面で使用 |
見た目の影響 | なし(自然に使える) | デザインやサイズで印象が変わる |
どちらか一方だけで十分というよりも、それぞれの特長を活かして併用するのが理想的です。
UVカット付きコンタクトで日常的に目を守り、強い日差しのときにはサングラスをプラスすることで、より高い紫外線防御が可能になります。
UVカットレンズのメリットと気になる注意点
UVカット付きコンタクトレンズには、目の健康を守るための頼もしい機能が備わっています。一方で、すべての紫外線をカバーできるわけではなく、使用にあたって注意すべき点もあります。
ここでは、UVカットレンズを選ぶ際に知っておきたいメリットと限界、選び方のコツをお伝えします。
紫外線から目を守る安心感がある
目は肌よりも紫外線の影響を受けやすい器官でありながら、日常的なケアが後回しになりがちです。
UVカット付きコンタクトレンズは、そんな“見えないリスク”に対して、日々の装用でしっかりと備えることができるツールです。
▼UVカット付きコンタクトの主なメリット
- 紫外線の透過を軽減し、角膜を保護できる
- 毎日の装用で自然に紫外線対策ができる
- 肌と同様に目の老化予防にもつながる
- 専用アイテムなしで、外出時も目を守れる
特別な準備をしなくても、普段通りコンタクトをつけるだけで紫外線対策ができるのは大きなメリットです。目の健康は、年齢とともに気になる部分でもあるため、若いうちから習慣として取り入れておくと安心です。
完璧ではない?UVカット機能の限界も知っておこう
便利なUVカット付きレンズですが、「それだけで万全」というわけではない点には注意が必要です。レンズは角膜全体と隣接する結膜の一部をカバーしますが、白目の大部分やまぶたなどは無防備な状態です。
▼UVカットコンタクトの注意点
- 紫外線を100%防げるわけではない
- 白目や目の周囲はカバーできない
- レンズのUVカット性能には差がある
- 長時間の屋外活動ではサングラス併用が望ましい
紫外線の影響は長期間の蓄積で現れることが多いため、対策は継続が大切です。
UVカット付きコンタクトは「第一段階の防御」として非常に有効ですが、用途やシーンに応じて、他の対策と組み合わせることで効果を最大限に発揮できます。
UVカット付きレンズ選びで押さえたい3つのポイント
UVカット付きといっても、製品によって性能や装用感には違いがあります。自分に合ったレンズを見つけるには、単に「UVカット機能があるかどうか」だけでなく、いくつかの視点を持つことが大切です。
▼UVカットコンタクトを選ぶ際のチェックポイント
- UV-AとUV-B、どちらに対応しているか確認する
- 毎日のライフスタイルに合う装用タイプを選ぶ
- 眼科で自分の目に合ったものを処方してもらう
特に見落とされがちなのが、UVカットの対応波長の違いです。「UV-A」と「UV-B」の両方に対応している製品もあれば、いずれかのみという場合もあります。購入前にパッケージや公式サイトでの確認をおすすめします。
さらに、自分の目の状態やライフスタイルに合ったレンズを使うことが、長く快適に使い続けるためのコツです。UVカットはあくまで“プラスアルファの機能”として、視力矯正と安全性を両立するレンズ選びを心がけましょう。
種類別に見る!UVカット付きコンタクトの選び方
UVカット機能付きコンタクトレンズには、さまざまな種類があります。装用期間や視力矯正のタイプによって特徴が異なるため、自分の目やライフスタイルに合ったレンズを選ぶことが大切です。
ここでは、代表的な3つの種類について詳しくご紹介します。
1日使い捨て・2週間交換タイプの特徴と選び方
使い捨てタイプは、衛生面や手軽さから多くの人に選ばれているコンタクトレンズです。UVカット機能付き製品も豊富にあり、特に1日使い捨てタイプは紫外線対策と清潔さを両立できる点が魅力です。
▼使い捨てタイプの特徴と選び方
種類 | 特徴 |
1日使い捨て | 毎日新しいレンズで清潔、装着感が軽い |
2週間交換タイプ | コストを抑えつつ、紫外線カット効果も期待できる |
1日使い捨てタイプは、外出が多い方や花粉症の時期に便利で、衛生管理もしやすいため、初めてUVカット機能付きコンタクトを試す方にも向いています。一方で、2週間タイプはコストパフォーマンスを重視したい人におすすめです。
どちらを選ぶにしても、「UVカット率」や「UV-A/UV-Bの対応範囲」など製品ごとの違いに注目することがポイントです。眼科での相談や試着も活用して、自分に合うタイプを見極めましょう。
乱視用でもUVカットできる?気になる対応タイプ
乱視の方にとっては、視力矯正と紫外線対策を同時にできるのかが気になるところです。現在では多くのメーカーが、乱視用(トーリック)コンタクトレンズにもUVカット機能を搭載しています。
▼乱視用UVカットコンタクトのポイント
- トーリックタイプでもUVカット付き製品が選べる
- メーカーにより装用感や視界の安定性に違いがある
- 必ず眼科で乱視度数に合ったものを処方してもらう
乱視用は、レンズの向きによって視界の安定性が左右されるため、UVカット機能だけでなく装用感やズレにくさも重要です。また、製品によってUVカット性能に違いがあるため、医師の指導のもとで最適な製品を選びましょう。
「乱視だからUVカットはあきらめるしかない」と思い込んでいた方も、今では選択肢が十分にあるので、ぜひ積極的に検討してみてください。
遠近両用のUVカットコンタクトってあるの?
加齢に伴い手元が見づらくなる「老視」に対応する遠近両用コンタクトレンズにも、UVカット機能を備えた製品が登場しています。
▼遠近両用UVカットレンズの特長
- 老眼と紫外線対策を1枚でカバーできる
- 近くも遠くも自然に見えるよう工夫された設計
- 商品数はまだ少ないが、選べるブランドは増加中
遠近両用タイプは、構造が複雑なため通常のレンズより価格は高めですが、「見え方の快適さ」と「目の健康対策」を同時に実現できます。仕事や家事、スマホ操作など、近距離作業が多い人に特におすすめです。
紫外線の蓄積は年齢とともにダメージとして現れやすいため、遠近両用タイプでの対策は非常に理にかなった選択といえるでしょう。
おすすめのUVカット付きコンタクトレンズ3選
信頼性・コスパ・扱いやすさの観点から、現在販売中の代表的なUVカット付きコンタクトレンズを3種類ご紹介します。
アキュビュー®|眼科医もすすめる信頼のある製品
目の健康を第一に考えるなら、やはり医師からも推奨される製品を選ぶのが安心です。
「アキュビュー®」シリーズ(ジョンソン・エンド・ジョンソン)は、全ラインナップでUVカット機能を備えており、長年の実績と研究に基づいた設計で支持されています。
▼アキュビュー®シリーズの特徴
- UV-AとUV-Bの両波長を高い割合でカット
- 眼科医から推奨される使用実績あり
- 高い酸素透過性と含水率による快適性
「「ワンデー アキュビュー® モイスト®」や「アキュビュー® オアシス®」(2週間交換タイプ)または「ワンデー アキュビュー® オアシス®」などは、装用感の良さや乾きにくさにも定評があり、長時間装用でも目にやさしい設計です。UV対策と快適な見え方の両立を求める方には、最適な選択肢となるでしょう。
とくに紫外線の影響が気になる季節には、目の内部に届く有害光線を軽減できる信頼あるブランドを選ぶことが、将来的な眼病予防にもつながります。
ReVIA CLEAR 1day|コスパが良く続けやすいUVカットレンズ
毎日使うものだからこそ、価格も重視したいという方には、「ReVIA CLEAR 1day(レヴィア クリア ワンデー)」がおすすめです。台湾製造の品質でありながら、UVカット機能も備えた1日使い捨てタイプとして人気があります。
▼ReVIA CLEAR 1dayシリーズの特徴
- 1日使い捨てタイプで手軽に使用可能
- UVカット機能あり(UV-A・UV-B対応)
- コストを抑えつつ紫外線対策ができる
ReVIA CLEAR 1dayは、価格帯としては比較的リーズナブルで、初めてUVカット機能付きレンズを試したい方にもぴったりです。レンズの厚みや装用感にも配慮されており、長時間使用でもストレスを感じにくい仕様です。
日常的に紫外線を気にする方が無理なく使い続けるためには、「コストと機能のバランス」が重要です。ReVIAはその点において非常に実用的な選択肢と言えるでしょう。
ReVIA Blue Light Barrier 1day|初心者でも扱いやすい
コンタクトレンズを初めて使う方や、目に合うかどうか不安な方には、扱いやすく快適な装用感が得られる製品を選ぶことが大切です。そんな中でも注目されているのが、「ReVIA Blue Light Barrier 1day(レヴィア ブルーライト バリア ワンデー)」です。
▼ReVIA Blue Light Barrier 1dayの特徴
- UVカットと同時にブルーライトもカット
- 自然な装用感で初心者向け
- ナチュラルなカラー展開で日常使いに適している
この製品は、紫外線だけでなく、スマートフォンやPCから発せられるブルーライトも軽減してくれる多機能型。初心者でも違和感なくつけられるよう、レンズのやわらかさや水分保持力にも工夫がされています。
日常のさまざまな“光ストレス”から目を守る選択肢として、扱いやすさと機能性を兼ね備えたレンズは非常に心強い存在です。特に「初めてのコンタクトでUVカットも意識したい」という方に、安心して使える1枚です。
UVカットコンタクトレンズを選ぶときのチェックポイント
UVカット機能付きのコンタクトレンズを選ぶ際は、ただ「UVカット」と表示されているだけで安心せず、性能や目的に合った製品かどうかをしっかり確認することが大切です。
ここでは、選ぶ際に特に注目すべき3つのポイントをご紹介します。
パッケージに注目!「UV-A」「UV-B」の違いとは?
コンタクトレンズのUVカット機能は、「UV-A」と「UV-B」どちらをどの程度カットできるかで性能が大きく異なります。購入時には、製品パッケージや公式サイトで、その対応内容を確認しましょう。
▼UV-AとUV-Bの違いと特徴
種類 | 特徴 | 目への影響 |
UV-A | 波長が長く、肌や目の奥まで届く | 水晶体・網膜への慢性的なダメージ |
UV-B | 波長が短く、皮膚や角膜を傷つけやすい | 日焼けや角膜炎などの急性症状に関与 |
製品によっては、UV-Bのカット率が高くてもUV-Aへの対応が不十分な場合もあります。両方の波長に対応したレンズを選ぶことで、より広範囲な紫外線から目を守ることができます。
UVカット率は%表記されていることが多く、例えば「UV-Bを97%カット、UV-Aを81%カット」といった具体的な数値が明記されているかも重要な確認ポイントです。
使用目的に合わせて選ぶのが長続きのコツ
レンズの種類や特徴はさまざまですが、大切なのは自分の使い方に合った製品を選ぶことです。UVカット機能があっても、日常のライフスタイルに合わなければ、継続して使い続けるのが難しくなります。
▼【目的別】コンタクトレンズの選び方の一例
- 毎日清潔に使いたい人 → 1日使い捨てタイプ
- コストを重視する人 → 2週間交換タイプ
- 外仕事や屋外スポーツが多い人 → UVカット率の高い製品
- パソコン作業が多い人 → ブルーライトカット併用レンズ
日中の活動時間や装用時間、目の乾燥の感じ方など、自分の生活環境を振り返ってみると、自分に最適なレンズタイプが見えてきます。
「どれが一番良いか」よりも、「自分にとって負担なく使えるかどうか」が継続のカギです。快適な使用感とUV対策を両立するには、目的とのマッチングが不可欠です。
安心して使うための装用・保管の基本
どんなに優れたUVカット機能がついていても、使い方を誤れば効果は十分に発揮されません。とくにレンズの正しい取り扱いと保管は、目の健康を守る上で欠かせない基本です。
▼装用・保管で気をつけたいポイント
- 装用時間は製品ごとの上限を守る
- 乾燥したら無理せず目薬を使う
- 2週間交換タイプは洗浄・保存を毎日欠かさない
- ケースも定期的に洗って清潔に保つ
UVカット機能付きレンズも通常のコンタクトと同様、目に直接触れる医療機器です。使い捨てタイプであっても、装用前には手を清潔にする、決まった時間内で外すなど、基本を守ることが大前提です。
正しい使い方を続けることで、UVカットの恩恵を最大限に受けながら、目のトラブルを防ぐことができます。安心して使い続けるために、日々の扱いにも気を配りましょう。
まとめ
紫外線は目にとっても見過ごせないリスクであり、日常的な対策が将来の目の健康を左右します。UVカット機能付きコンタクトレンズは、視力矯正と同時に紫外線から目を守る手軽で効果的な手段として、多くの人に選ばれています。
UVカット率や対応波長の違い、装用タイプ、乱視や遠近両用への対応など、レンズによって機能や使い心地には差があります。目的やライフスタイルに合わせた選択が、無理なく続けるための大きなポイントです。
自分の目を紫外線から守るという視点を、日々のコンタクト選びに加えるだけで、将来のリスクを減らす一歩になります。この機会に、UVカット機能付きコンタクトの導入を検討してみてはいかがでしょうか。