「今度の休み、どこへ行こう?」とカレンダーを眺めながら迷っていませんか。遠出をする元気はないけれど、せっかくの休日は家で過ごすだけじゃもったいない。自然のなかで深呼吸して、美味しいものでお腹も心も満たしたい。
そんな気分のときにぴったりなのが、筑豊エリアでの果物狩りです。
スーパーできれいに並んでいる果物も美味しいですが、太陽の下で自分の手で収穫した「もぎたて」の味は、また別格の感動があります。口いっぱいに広がる果汁や、土の香りを感じる体験は、日常の疲れをすっと溶かしてくれるはず。
この記事では、季節ごとに旬の味覚を楽しめる、筑豊周辺のおすすめ農園を5つご紹介します。週末のドライブ計画に、ぜひ役立ててくださいね。
筑豊エリアで楽しむ果物狩り。旬の味覚と自然に癒される休日
福岡県の中心に位置する筑豊周辺は、周囲を山々に囲まれた盆地が広がる地域。実はこの「盆地」という地形こそが、果物づくりにとって最高のスパイスになっています。
昼間は太陽の光をたっぷりと浴び、夜になると気温がぐっと下がる。この激しい寒暖差によって、果実は甘みや旨みをギュッと内側に閉じ込めることができるのです 。
そんな豊かな自然環境は、一年を通してさまざまな旬の味覚を私たちに届けてくれます。筑豊エリアでは季節ごとに主役となる果物が変わり、いつ訪れても新しい美味しさに出会えるのが魅力です。
▼筑豊エリアで楽しめる旬の果物
| 季節 | 旬の果物 | 特徴 |
| 冬から春 | イチゴ | じっくり熟して甘みが濃厚 |
| 夏 | ブドウ | 色づきが良く香りが豊か |
| 秋 | 梨 | 果汁たっぷりの瑞々しさ |
この恵まれた環境で育った果物は、お店で買うものとはひと味違う「濃い味」が自慢です。生産者さんが愛情を込めて育てた自慢の果物たち、ぜひ実際に農園へ足を運び、味わってみてください。
旬の美味しさを求めて。季節ごとのおすすめ果物狩りスポット
筑豊エリアには、生産者さんのこだわりが詰まった素敵な農園がたくさんあります。
ここからは、季節ごとに訪れたいおすすめの果物狩りスポットを5つご紹介。それぞれの農園が持つ個性や、そこでしか味わえない魅力をチェックして、お気に入りの場所を見つけてみてください。
【夏】みよばあちゃんのぶどう畑|太陽を浴びた露地栽培。懐かしくて濃い甘さを味わう
夏の日差しが降り注ぐ季節、まず訪れたいのが宮若市にある「みよばあちゃんのぶどう畑」。
こちらの最大の特徴は、ハウスを使わない「完全露地栽培」であること。太陽の光と自然の風を直接受けて育ったぶどうは、野性味あふれる濃厚な甘さが自慢です 。40年にわたる歴史の中で培われた栽培技術と、有機肥料を使った丁寧な土づくりにより、安心してそのまま口に運べる美味しさに仕上がっています 。
園内には巨峰やシャインマスカット、ピオーネなど人気の品種が実っており、木漏れ日が揺れるぶどう棚の下で、完熟の一房を探す時間は夏の素敵な思い出になるはず。露地栽培のぶどうは、雨風に耐えて育つぶん、皮の近くに旨み成分が多く含まれるといわれており、自然の厳しさと優しさが育んだ力強い味わいをぜひ体験してみてください。
▼みよばあちゃんのぶどう畑の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県宮若市金生531-2 |
| 電話番号 | 080-7847-7706 / 090-8665-3815 |
| 営業時間・定休日 | 9:00〜15:00 / 不定休 |
| 開園時期 | 8月中旬~9月下旬 |
| 料金 | 入園無料・量り売り(品種により異なる) |
| 駐車場 | あり |
| 公式サイト | https://miyo-budou.com/ |
【夏】藤島農園|まるでぶどうの博物館。20品種以上から「推し」を見つける楽しさ
「いろんな味を少しずつ試してみたい」。そんな欲張りな願いを叶えてくれるのが、同じく宮若市にある「藤島農園」です。
ここではなんと20品種以上ものぶどうが栽培されており、その光景はまさにぶどうの博物館 。定番の巨峰やピオーネはもちろん、スーパーではあまり見かけない珍しい品種に出会えることもあります。
時期によって収穫できる品種が変わるため、何度訪れても新しい発見があるのも魅力の一つ。園の方に好みの味を伝えて、おすすめの品種を教えてもらうのも楽しいですね 。山の傾斜を利用した園内は水はけが良く、味が凝縮された美味しいぶどうが育つ環境が整っています 。
多くの品種を食べ比べることで、自分の好みの「酸味」や「甘み」のバランスを再発見できるかもしれません。自分だけの「推しぶどう」を見つけに、ぜひ宝探し気分で出かけてみてください。
▼藤島農園の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県宮若市下1621 |
| 電話番号 | 0949-52-0888 |
| 開園時期 | 8月上旬~10月中旬 |
| 営業時間・定休日 | 9:00〜17:00 / 期間中無休(予定) |
| 料金 | 従量制(要問い合わせ) |
| 駐車場 | あり(20台) |
| 公式サイト・SNS | https://fujishima-nouen.com/ |
【秋】杉本農園|梨もぶどうも楽しみたいなら。秋の味覚をダブルで満喫する贅沢
秋の風が心地よくなってきた頃におすすめなのが、田川郡川崎町にある「杉本農園」です。
こちらは観光農園「ラピュタファーム」に隣接しており、梨狩りとぶどう狩りの両方を楽しめるのが大きな魅力。果汁たっぷりの梨と、甘いぶどうを一度に味わえるなんて、秋ならではの贅沢と言えるでしょう。
園内は平坦に整備されている場所も多く、小さなお子様連れやベビーカーでも安心して楽しめるのも嬉しいポイント 。収穫したての梨をその場で剥いて頬張れば、シャリッとした食感とともに溢れ出す果汁に、思わず笑顔がこぼれることでしょう。
梨は追熟(収穫後に甘くなること)しない果物の一つなので、木で完熟した直後が一番美味しい瞬間。もぎたての梨が持つ格別の瑞々しさを、ぜひその場で味わってみてください。
▼杉本農園の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県田川郡川崎町大字安眞木4408-11 |
| 電話番号 | 080-2787-5000(農園直通・開園期間のみ) |
| 開園期間 | 8月~10月 |
| 営業時間・定休日 | 10:00〜15:30(最終受付) / 要問い合わせ |
| 料金 | 梨1kg 750円~、ぶどう1kg 1500円~ |
| 駐車場 | あり(50台) |
| SNS | @fruit_farm_k |
【秋】遠藤ぶどう園|創業50年以上の歴史。こだわりの土づくりが育む一房に出会う
筑豊エリアで半世紀以上にわたりぶどう作りを続けているのが、嘉麻市にある「遠藤ぶどう園」。約60年の歴史を持つこちらの農園では、長年の経験に裏打ちされた技術と、特に力を入れている「土づくり」が美味しさの決め手です 。
ミネラルをたっぷり含んだ土壌と、水はけの良い山の傾斜で育つぶどうは、深みのあるコクと上品な後味が特徴 。ベテラン農家さんが丹精込めて育てたシャインマスカットなどの高級品種も、産地ならではの価格で楽しめるのが直売・収穫体験のいいところと言えるでしょう。贈答用としても人気が高く、大切な人への秋のギフトとしても喜ばれています 。
「美味しい果物は健康な土から」という言葉通り、土壌環境が良いと根がしっかりと張り、栄養を十分に吸収できます。歴史ある農園が守り続けてきた伝統の味を、ぜひじっくりと噛み締めてみてください。
▼遠藤ぶどう園の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県嘉麻市山野2360-1 |
| 電話番号 | 0948-42-6522 |
| 開園期間 | 8月上旬~9月下旬 |
| 営業時間・定休日 | 9:30〜17:00 / 火曜日(要確認) |
| 料金 | 従量制(要問い合わせ) |
| 駐車場 | あり |
| 公式サイト | https://endobudoen.com/ |
【冬~春】松木果樹園|有機肥料で育つ優しい甘さ。自然の恵みをそのままいただく
京都郡みやこ町にある「松木果樹園」は、20年以上にわたり有機肥料を使用した土づくりにこだわっている農園です。
化学肥料を極力抑え、自然の力を活かして育てられたいちごは、果実本来の優しい甘さと香りが際立ちます 。除草剤も使わず、伸びてきた草を刈り込んでそのまま肥料として使うなど、人と自然に優しい栽培方法を貫いている点が特徴です 。
高設栽培を採用しているため、大人は立ったまま、お子様は目線の高さで楽にいちごを摘み取ることができ、土で靴が汚れる心配も少ないのが嬉しいポイント 。いちご狩りだけでなく、併設された「フルーツ工房えふ」では旬の果物をふんだんに使ったパフェやスイーツも大人気です。
化学肥料に頼りすぎない栽培は手間暇がかかりますが、そのぶん果物はえぐみが少なく、すっきりとした後味に仕上がります。身体にスッと染み渡るような優しい美味しさを、ぜひ五感で味わってみてください。
▼松木果樹園の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県京都郡みやこ町犀川大坂280番地11 |
| 電話番号 | 0930-42-3125(直売所)/ 0930-42-3212(フルーツ工房えふ) |
| 開園期間 | 1月上旬~5月下旬 |
| 営業時間・定休日 | 10:00〜16:00(最終受付15:00)/ 月・水曜日(祝日の場合は翌日) |
| 料金 | いちご狩り40分食べ放題:大人2200〜1800円、小学生・70歳以上1900〜1500円、幼児1100〜1000円(時期により異なる) |
| 駐車場 | あり |
| 公式サイト | https://matsuki-kajuen.com/ |
失敗しないための準備。予約や服装のポイント
行きたい農園が決まったら、当日を思い切り楽しむための準備を整えましょう。
果物は生き物なので、天候や生育状況によって「今日は赤い実がなくなったので休園」ということも珍しくありません。せっかく現地に行ったのに入れなかった、という悲しい思いをしないためにも、事前の予約や電話確認は必須です。
また、農園は基本的に「土の上」です。動きやすさはもちろん、ハウス内と外気の気温差や、果汁による汚れなども考慮した服装選びが大切。準備万端で臨めば、汚れを気にせず夢中で収穫を楽しめるはずです。
▼快適に楽しむための準備リスト
| 項目 | ポイント |
| 靴 | 履き慣れたスニーカー推奨 |
| 服装 | 汚れても気にならない服 |
| 暑さ対策 | 帽子やタオルを持参 |
| 持ち帰り | 保冷バッグやクーラーボックス |
| 支払い | 現金を用意(カード不可の場合あり) |
特に冬から春のいちご狩りでは、ハウス内が想像以上に暖かくなることがあります。脱ぎ着しやすい重ね着スタイルで体温調節できるようにしておくと、最後まで快適に過ごせますよ。
まとめ
筑豊エリアでの果物狩りは、豊かな自然の中で生産者の愛情がたっぷり詰まった「本物の味」に出会える特別な体験です。
夏から秋にかけてのぶどうや梨、そして冬から春にかけてのいちごなど、季節ごとに変わる旬の味覚は、いつ訪れても新しい発見と感動を与えてくれます。
週末は少し足を伸ばして、心と体を満たす美味しい休日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
※訪問の際は最新の営業情報を、各スポットの公式サイトやSNSで事前にご確認ください。