「たまには日常を忘れて、どこか景色の良い場所でリフレッシュしたい」。そう思っても、いざ行き先を探そうとすると、どこも混雑していたり、いつも同じ場所ばかり思い浮かんだりしてしまいませんか?
そんな大人の休日にこそおすすめしたいのが、福岡県の中央に位置する筑豊エリアです。かつて炭鉱で栄えたこの地には、歴史の趣を感じる建築や、四季折々の自然、そして心静かにアートと向き合える隠れ家のようなスポットがたくさんあります。
この記事では、騒がしい観光地とは一味違う、大人がゆったりと心を満たせる筑豊のお出かけスポットを厳選してご紹介します。次の週末は少し足を伸ばして、素敵な時間を過ごしに行ってみませんか?
歴史と自然が織りなす筑豊の魅力。今訪れたい観光スポット
筑豊と聞くと、「炭鉱の町」というイメージが強いかもしれませんが、実はそれだけではありません。歴史的な遺産が今も美しく残されている一方で、豊かな山々に囲まれたこのエリアには、四季折々の自然やアートを楽しめる穏やかな時間が流れています。
ここでは、そんな筑豊ならではの「歴史」と「癒やし」が共存する、大人だからこそ訪れたい観光スポットを厳選しました。かつての繁栄を物語る建築美から、心洗われる絶景まで、あなたの琴線に触れる素敵な場所がきっと見つかるはずです。
旧伊藤伝右衛門邸|炭鉱王が愛した豪華絢爛な建築美と庭園に浸る
NHK連続テレビ小説『花子とアン』のヒロインの友人・葉山蓮子のモデルとなった歌人・柳原白蓮が、炭鉱王・伊藤伝右衛門の妻として過ごした旧伊藤伝右衛門邸は、2300坪もの広大な敷地に建つ近代和風建築の傑作です。
和の伝統技術とアール・ヌーヴォー調の洋間が見事に融合し、当時としては珍しい水洗トイレや、白蓮の希望で作られた美しい「白蓮の部屋」などが今も当時の優雅な暮らしぶりを伝えています。
国指定名勝でもある回遊式庭園を眺めながら、歴史のロマンに思いを馳せる時間は、まさに大人の贅沢。静かな空間で、激動の時代を生きた人々の息吹を感じてみてはいかがでしょうか。
▼旧伊藤伝右衛門邸の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県飯塚市幸袋300 |
| 電話番号 | 0948-22-9700 |
| 営業時間・定休日 | 9:30~17:00(入館は16:30まで)定休日:水曜日(祝日の場合は開館)、年末年始 |
| 駐車場 | あり(無料) |
| 公式サイト | https://www.kankou-iizuka.jp/denemon/ |
ことこと列車|筑豊の田園風景を眺めながら味わう本格フレンチ
平成筑豊鉄道が運行することこと列車は、「ゆっくり走る、おいしい列車」をコンセプトに、直方駅から行橋駅までの区間を約3時間かけてのんびりと走る観光列車です。
水戸岡鋭治氏がデザインした深紅の車両の中では、「アジアのベストレストラン50」にも選ばれた福山剛シェフ監修の本格的なフレンチコース料理が振る舞われます。
車窓を流れるのどかな田園風景や筑豊の名峰・香春岳を眺めながら、地元の食材をふんだんに使った美食を堪能するひとときは格別です。週末だけの特別な列車旅で、心もお腹も満たされる優雅なランチタイムを楽しんでみてください。
▼ことこと列車の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 【発着】平成筑豊鉄道 直方駅(福岡県直方市山部226) |
| 電話番号 | 092-472-8441(日本旅行 九州いい旅予約センター) |
| 営業時間・定休日 | 土曜・日曜・祝日に運行(要予約) ※運行スケジュールは公式サイト要確認 |
| 駐車場 | 近隣のコインパーキングをご利用ください |
| 公式サイト | https://www.heichiku.net/cotocoto_train/ |
道の駅 おおとう桜街道|1億円のトイレだけじゃない、温泉も楽しめる複合施設
道の駅 おおとう桜街道は、西日本最大級の広さを誇り、一日中遊べる施設として知られています。
話題の「1億円のトイレ」で有名ですが、敷地内にある温浴施設「さくら館」では、開放的な露天風呂や、デトックス効果が高いと評判の薬石浴(嵐の湯)で旅の疲れをゆっくり癒やせます。
物産館「もみじ館」には、地元で採れた新鮮な野菜や地元産の加工品、手作りの特産品がずらりと並び、お土産選びにも困りません。温泉でさっぱりした後は、地元の美味しいものを食べて、心身ともにリフレッシュする休日を過ごしてみてください。
▼道の駅 おおとう桜街道の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県田川郡大任町大字今任原1339 |
| 電話番号 | 0947-63-4430 |
| 営業時間・定休日 | 物産館 9:00~18:30 / 温泉 10:00~22:00定休日:不定休 |
| 駐車場 | あり(無料・大型車対応) |
| 公式サイト | 大任町(道の駅おおとう桜街道) |
直方谷尾美術館|喧騒を忘れてアートに向き合う、静かなひととき
直方谷尾美術館は、かつて医院として使われていた昭和初期の洋館を改装した、レトロモダンな雰囲気が漂う小さな美術館です。館内に一歩足を踏み入れると、木の温もりを感じる落ち着いた空間が広がり、まるで個人の邸宅に招かれたような安らぎを感じます。
地元ゆかりの作家による絵画や、美しいガラス工芸作品などを中心に展示しており、作品との距離が近いのも魅力の一つ。窓から差し込む柔らかな光の中で、静かにアートと向き合う時間は、忙しい日常を忘れさせてくれる素敵なひとときになるはずです。
▼直方谷尾美術館の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県直方市殿町10-35 |
| 電話番号 | 0949-22-0038 |
| 営業時間・定休日 | 9:30~17:30(入館は17:00まで)定休日:月曜日(祝日の場合は開館)、年末年始 |
| 駐車場 | あり(美術館横または近隣駐車場) |
| 公式サイト | 直方谷尾美術館 |
福智山ろく花公園|四季折々の花々と緑に包まれて深呼吸する
福智山ろく花公園は、雄大な福智山の麓に広がる、自然豊かなフラワーパークです。
春の桜やチューリップ、秋のコスモスなど、季節ごとに表情を変える花畑が圧巻で、園内に整備された遊歩道を歩けば、美しい花々や木々の緑を眺めながら、のんびりと散策を楽しむことができます。
広々とした芝生広場でピクニック気分を味わったり、ベンチに座って鳥のさえずりに耳を澄ませたりと、過ごし方は自由自在。澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込んで、自然のエネルギーをチャージする穏やかな時間を過ごしてみてください。
▼福智山ろく花公園の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県直方市大字永満寺1498 |
| 電話番号 | 0949-23-4187 |
| 営業時間・定休日 | 9:00~17:00(入園は16:30まで)定休日:月曜日(祝日の場合は翌日) ※冬季閉園あり |
| 駐車場 | あり(無料・300台) |
| 公式サイト | 福智山ろく花公園 |
まとめ
かつて炭鉱の町として栄えた筑豊エリアには、歴史的な建築美から心安らぐ自然、そして美食まで、大人の休日を彩る魅力的なスポットが数多く点在しています。
今回ご紹介した場所は、どれも日常の喧騒を離れて、ゆったりとした時間を過ごすのに最適な場所ばかりです。ぜひ次の休日は筑豊へ足を運び、自分だけのお気に入りの場所を見つけて、心身ともにリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
※訪問の際は最新の営業情報を、各スポットの公式サイトやSNSで事前にご確認ください。