福岡県の中央に位置する筑豊エリア。豊かな自然や歴史スポット巡りは楽しいけれど、いざ帰り際になると「お土産、何にしよう?」「どこで買うのが正解?」と迷ってしまうことはありませんか?
実はこの地域、全国的に有名な銘菓が生まれた「お菓子の発祥地」であり、ここだけの限定品やお得な工場直売所が充実している穴場エリアなんです。
そこでこの記事では、わざわざ足を運びたくなる「ブランド本店」の焼きたてスイーツから、ファンにはたまらない「工場直売アウトレット」、そして地元の美味しいものが集まる「道の駅」まで、筑豊ならではのお土産スポットを厳選してご紹介します。
「ありきたりなものではなく、ストーリーのあるお土産を選びたい」。そんなあなたの想いに応える、とっておきの情報をお届けします。
筑豊ならではのお土産選びで大切なポイント
福岡県の中心に位置する筑豊エリアは、実は全国的に有名なお菓子メーカーが数多く誕生した「スイーツの聖地」でもあります。
まずは、筑豊でのお買い物を楽しむために押さえておきたい選び方のコツをご紹介します。
▼お土産選びで意識したい3つのポイント
- 炭鉱の歴史が育んだ甘い銘菓に注目
- 工場直売所でお得な限定商品をチェック
- 道の駅でその土地の新鮮な特産品を選定
特に筑豊エリアは車での移動が便利なので、目的に合わせて立ち寄る場所を使い分けるのがおすすめです。「本店」や「直売所」といった場所そのものに個性があるのも、このエリアの大きな魅力です。
▼購入場所ごとの特徴とおすすめの使い分け
| 購入場所 | 特徴とメリット | おすすめのシーン |
| ブランド本店 | 焼きたて商品やカフェメニューを満喫 | 時間に余裕がある時の観光や休憩 |
| 工場直売所 | 規格外品やアウトレット品をお得に購入 | 自分用のおやつや気軽な手土産 |
| 道の駅 | 野菜から加工品まで幅広い商品が充実 | まとめて買い物を済ませたいとき |
実は筑豊地域には、かつて「シュガーロード(長崎街道)」が通っており、重労働だった炭鉱の人々の疲れを癒やすために甘いものが好まれたという歴史があります。そうした背景を知ってから味わうお菓子は、また格別のおいしさがありますね。
単にお土産を買うだけでなく、その場所ごとの雰囲気や歴史も一緒に持ち帰ってみてください。
筑豊発祥の「本店」でしか味わえない特別なスイーツ
全国のデパ地下やスーパーで見かける有名なお菓子も、実は筑豊が「生まれ故郷」というケースが少なくありません。
創業の地である「本店」には、そこでしか買えない限定商品や、作りたてを味わえるカフェが併設されており、わざわざ訪れる価値のある観光スポットになっています。
さかえ屋 本店(スイーツビストロ)|工房併設で「焼きたて」のなんばん往来を
福岡県民なら誰もが知る銘菓「なんばん往来」でおなじみ、さかえ屋の本店は、単なる売り場ではなく五感で楽しめるスイーツのテーマパークです。
最大の特徴は、店内の専用オーブンで焼き上げられる「焼きたてなんばん往来」。外側のパイ生地はサックサク、中のアーモンド生地はふっくら温かく、お土産用の個包装とは全く異なる食感に驚かされます。
併設のカフェ「カフェテリア風の音」では、購入したケーキや本店限定のデザートプレートをゆっくりと味わうことができます。明るく開放的な空間は、買い物の合間の休憩や、友人とのティータイムにぴったり。工場直送の新鮮なスイーツ体験は、ここだけの特別な思い出になります。
▼さかえ屋 本店の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県飯塚市堀池128-1 |
| 電話番号 | 0948-26-0111 |
| 営業時間 | ショップ 9:00~19:00 / カフェ 10:00~17:00(L.O.16:00) |
| 定休日 | なし |
| 駐車場 | あり |
| 公式サイト | なんばん往来・さかえ屋 公式サイト |
千鳥屋本家 飯塚本店|シュガーロードの歴史を伝える発祥の地
飯塚市の商店街に静かに佇む千鳥屋本家 飯塚本店は、長崎街道(シュガーロード)と共に歩んできた筑豊の菓子文化を象徴する場所。重厚な店構えを一歩入ると、名物「千鳥饅頭」や「ヨーデルン」といった定番のお菓子がずらりと並び、どこか懐かしく温かい雰囲気に包まれます。
ここでの楽しみは、歴史ある建物の奥に広がる空間で、お菓子とお茶をいただきながら一息つけること。店内には炭鉱王ゆかりの品々や創業時の資料などが展示されており、お土産選びと同時に地域の歴史にも触れられます。
上品な甘さの和菓子は、目上の方への手土産や、きちんとした贈り物を選びたいときにぴったりです。
▼千鳥屋本家 飯塚本店の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県飯塚市本町4-21 |
| 電話番号 | 0948-22-0831 |
| 営業時間 | 8:30~19:00 |
| 定休日 | なし(元日のみ休業の場合あり) |
| 駐車場 | あり |
| 公式サイト | 千鳥屋本家 公式サイト |
もち吉 直方本店|「あられの聖地」で楽しむ限定グルメ
「もち吉」の本社工場直結である直方本店は、敷地全体が「もちだんご村」と呼ばれる一大観光スポットです。
広々とした店内には、焼きたてのお煎餅やあられが所狭しと並び、試食を楽しみながら好みの味を探すことができます。週末には多くの買い物客で賑わう、まさに「あられの聖地」といえる場所です。
特に注目なのが、本店周辺でしか味わえないテイクアウトグルメ。サクサクの生地で包んだ「いなりあげもち」や、濃厚な特製ソフトクリームは、ドライブのお供に大人気です。
敷地内には地下天然水の水汲み場もあり、美味しいお水とお米にこだわったもち吉の原点を肌で感じられます。
▼もち吉 直方本店の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県直方市大字下境2400番地 字餅米 もちだんご村 餅乃神社前 |
| 電話番号 | 0949-22-2421 |
| 営業時間 | 9:00~18:30 |
| 定休日 | なし |
| 駐車場 | あり |
| 公式サイト | もち吉 公式サイト |
ちるぷりん|地元素材にこだわった専門店の濃厚プリン
JR飯塚駅からほど近い場所に店を構える「ちるぷりん」は、地産地消に徹底してこだわるプリンの専門店です。筑豊産のブランド卵「味宝卵」や、嘉麻市の白木牧場からとれる牛乳など、筑豊の豊かな恵みを小さな瓶にぎゅっと詰め込んでいます。
一番人気の「あかね」は、卵のコクと滑らかな舌触りが特徴で、一口食べれば素材の良さがダイレクトに伝わります。保存料を使わず手作りされたプリンは、子供からお年寄りまで安心して食べられる優しい味わい。
売り切れ次第終了となることも多いため、早めの来店でお目当ての味を確保するのがおすすめです。
▼ちるぷりんの基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県飯塚市口原980 |
| 電話番号 | 0948-35-9179 |
| 営業時間 | 11:00~16:00(売り切れ次第終了) |
| 定休日 | 不定休(Instagramで確認) |
| 駐車場 | なし(近隣にコインパーキングあり) |
| 公式SNS | ちるぷりん Instagram |
お得感と楽しさ満載!工場直売・アウトレット限定のお土産
本店での特別体験も素敵ですが、筑豊の本当の楽しさは「お得に本物を手に入れる」という贅沢感にあります。とくに工場直売所やアウトレットショップでは、包装が簡素だったり製造工程で割れたりといった理由で、通常の半額以下で購入できることも。
「見た目は関係なく、味と質は変わらない」そんな価値観がここには詰まっています。
チロルチョコ アウトレットショップ|ファン必見の聖地で限定品探し
チロルチョコのファンなら一度は訪れたい「聖地」が、このアウトレットショップです。
チロルチョコの工場に隣接するこの場所では、包装なしや箱つぶれといった理由で、通常の半額以上もお安く購入できます。人気商品は500円前後と、かなりお得な値段設定に、早朝からファンが詰めかけます。
人気があるのは「幻のチロル探し」の楽しみ。日替わりで入荷される商品は毎日異なるため、「今日は何に出会えるかな」という期待感がたまりません。開店から1〜2時間で売り切れることもある人気ぶり。早めの来店をおすすめします。
▼チロルチョコ アウトレットショップの基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県田川市川宮1336-4 |
| 電話番号 | 0947-44-0715 |
| 営業時間 | 9:00~17:30(商品売切れ次第終了) |
| 定休日 | 年中無休(盆・正月を除く) |
| 駐車場 | あり |
| 公式サイト | チロルチョコ株式会社 公式サイト |
添田町めんべい工場売店|工場隣接ならではのお得な「割れせん」
福岡を代表するお菓子「めんべい」の工場に併設された売店は、「規格外品がこんなに安い!」と驚きの連続です。最大の特徴は、製造過程で割れたせんべいを詰め合わせた「割れせん」。味や素材は変わらないのに、個包装されたものよりぐっとお得に購入できます。
工場の製造ラインを見学できるコーナーもあり、めんべいがどのように作られているかを知りながらお買い物ができます。定番のプレーン味のほか、ねぎ味や沖縄風など地域限定の変わり種も登場することもあり、何度訪れても新しい発見があります。
試食も充実しているため、好みの味を見つけてからのお買い物が叶う、ファンの強い味方です。
▼添田町めんべい工場売店の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県田川郡添田町添田2282 |
| 電話番号 | 0947-31-4040 |
| 営業時間 | 9:30~16:30(2025年3月より毎週火曜日定休) |
| 定休日 | 年末年始、毎週火曜日(火曜が祝日の場合は水曜日) ※2025年3月より |
| 駐車場 | あり |
| 公式サイト | 福太郎 公式サイト |
ドライブ休憩にもぴったり!魅力あふれる「道の駅」のお土産
筑豊エリアをドライブで巡るなら、ぜひ立ち寄りたいのが「道の駅」です。
単なる休憩地点ではなく、ここでしか手に入らない新鮮な野菜や地元加工品、ユニークなグルメが集まる「食とお土産の拠点」。
買い物に温泉、遊具など複数の施設が揃っているため、時間に余裕があれば半日かけてゆっくり楽しむのもおすすめです。
道の駅 おおとう桜街道|西日本最大級の物産館で何でも揃う
西日本最大級の規模を誇る「道の駅 おおとう桜街道」は、年間100万人以上の来場者を迎える筑豊を代表する観光スポット。最大の魅力は、物産館「もみじ館」に所狭しと並ぶ地元産の新鮮な野菜や、地域ブランド食材、加工品の数々。大任町の新鮮野菜は朝市で売り切れてしまうほどの人気です。
お土産選びに迷ったら、ここで見つからないものはないほどの品揃え。焼きたてのお菓子やローカルブランド米、季節限定商品も随時入荷されます。
施設内には天然温泉「薬石浴」やレストラン、親子向けの遊び場も完備されており、一家揃ってのドライブ休憩地として最適です。
▼道の駅 おおとう桜街道の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県田川郡大任町大字今任原1339 |
| 電話番号 | 物産館(もみじ館)0947-63-4430 / 温泉館(さくら館)0947-63-4126 |
| 営業時間 | 物産館 9:00~18:30 / 温泉館 10:00~22:00 |
| 定休日 | 不定期 |
| 駐車場 | あり |
| 公式サイト | 大任町公式ホームページ |
道の駅 いとだ|石炭ソフトなど筑豊らしいユニークな名物
かつての炭鉱の町・糸田町にある道の駅いとだは、その歴史を象徴するユニークなグルメが名物です。
最も話題なのが「石炭ソフトクリーム」。黒い見た目から不安になる人も多いですが、竹炭を練り込んだ真っ黒なソフトで、濃厚な甘みと炭鉱の町ならではの遊心が詰まっています。
また、物産直売所「おじゅごんち市場からすお」には、いとだ米をはじめ、地元で採れた新鮮な野菜や手作り味噌などの加工品が揃います。
毎月第3日曜には「おじゅごんち市」が開催され、季節限定の商品が登場するため、タイミングが合えば訪れる価値あり。炭鉱文化とそこに根付いた人々の営みが感じられる、筑豊独特の観光地です。
▼道の駅 いとだの基本情報
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 福岡県田川郡糸田町162-4 |
| 電話番号 | 0947-26-2115 |
| 営業時間 | 農産物直売所 9:00~18:00 / 飲食店 10:00~16:00(一部18:00まで) |
| 定休日 | 1月1日・2日 |
| 駐車場 | あり |
| 公式サイト | 道の駅いとだ 公式サイト |
まとめ
筑豊のお土産選びは、単なる「何を買うか」という選択ではなく、「どこで、どのように出会うか」という体験そのものが大切です。本店で焼きたてのスイーツを味わったり、工場直売所で掘り出し物を探したり、道の駅で季節の恵みに出会ったり——そうした一つ一つの瞬間が、訪れた人だけの思い出になります。
かつての炭鉱で栄えた歴史、シュガーロードが育んだ菓子文化、そして地元の人々の営みが今も生きづくこの地域だからこそ、どのお土産にも物語があります。
大切な人へ渡すお土産も、自分へのご褒美も、筑豊を訪れたら「ここでしか出会えない」その一品に出会ってみてください。
※訪問の際は最新の営業情報を、各スポットの公式サイトやSNSで事前にご確認ください。