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コンタクトレンズのプラス度数とは?遠視・老眼のしくみからレンズの選び方までやさしく解説

ミエルネ編集部丨執筆協力:先進会眼科 福岡飯塚 / 岡 義隆

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「近くの文字がぼやけて読みにくい」「スマホや本を見るとすぐに目が疲れる」——そんなお悩みはありませんか?もしかすると、それはプラス度数のコンタクトレンズが必要なサインかもしれません。

コンタクトレンズというと「近視=マイナス度数」のイメージが強いですが、遠視や老眼など、近くの見えづらさを補正するために使われるのがプラス度数です。しかし、「プラスって何?」「老眼鏡とはどう違うの?」「自分も使えるの?」といった疑問を持つ方も少なくありません。

この記事では、プラス度数の意味や使われる場面、レンズの選び方まで、初めての方にもわかりやすく解説しています。

プラス度数のコンタクトレンズとは?まずは基本から知ろう

視力矯正に使われるコンタクトレンズには「プラス度数」と「マイナス度数」があります。とくにプラス度数は、近くが見えづらくなる視力の悩みに使われるものです。

ここでは、プラス度数の意味や、度数の数字がどう読まれるかについて、はじめての方にもわかりやすく紹介していきます。

プラス度数はどんな視力に使われる?遠視や老眼との関係

プラス度数のコンタクトレンズは、近くが見えにくい状態の矯正に使われます。よく処方されるケースとして、「遠視」と「老眼」があります。

遠視は、網膜よりも後ろでピントが合ってしまう状態で、年齢に関係なく起こります。一方、老眼は年齢とともにピント調整力が弱まることで起こり、40歳前後から自覚症状が出始め、45歳ごろから必要になる方が多く見られます。

▼遠視と老眼の特徴

種類主な特徴起こりやすい年代
遠視近くがぼやけることがある幼児〜中高年まで幅広く
老眼手元にピントが合いにくい40歳ごろから進行しやすい

どちらの視力も「近くが見づらい」という悩みがありますが、原因や対処法は異なります。似ているようで異なる2つの目の状態に対し、プラス度数のコンタクトレンズがそれぞれに合わせて使われているのです。

マイナス度数との違いは?数字の意味をやさしく説明

コンタクトレンズの度数には「プラス(+)」と「マイナス(−)」の2種類があり、それぞれ対象とする視力の悩みが異なります。

プラスは遠視や老眼、マイナスは近視の矯正に用いられ、数字は矯正の強さを表します。数字が大きいほど、より強く見え方をサポートするものです。

▼度数記号と使われるケース

表記対応する症状見えにくくなる距離
+(プラス)遠視・老眼近く
−(マイナス)近視遠く

たとえば、「+2.50」は「+1.00」より強い補正を意味します。同じく、「-4.00」は「-2.00」より強度の近視向けです。

このように、数字の前の記号と数値の大きさを見ることで、そのレンズがどのような視力に対応しているのかがわかります。

処方箋に書かれている「+1.00」はどう読むの?

コンタクトレンズの処方箋を見ると、「+1.00」などの数値が記載されています。これはレンズの度数を示しており、「+1.00」は軽度の遠視や老眼を補正する力があるという意味です。

この数字は「ディオプトリー(D)」という単位で表されており、プラス度数では主に+0.25刻みで処方されることが多くなっています。

▼プラス度数の目安と見え方のイメージ

度数(例)補正の強さ想定される症状
+0.75〜+1.25軽度小さな文字が読みにくい
+1.50〜+2.25中等度近くの作業で疲れやすい
+2.50以上強度老眼が進行している状態

数字が大きくなるほど、より強い補正が必要ということになります。ただし、見え方の感じ方には個人差があるため、正確な度数を知るには検査を受けることが重要です。

プラス度数が必要になるのはどんなとき?

コンタクトレンズにプラス度数が処方されるのは、視界のぼやけやピントの合いにくさを感じるときです。その背景には「遠視」や「老眼」といった視力の変化があり、それぞれに特徴があります。

ここでは、症状の違いや、眼科でどのような検査を経て処方されるのか、また度数が合わない場合に起こるリスクについて解説します。

遠視と老眼、それぞれの見え方と感じ方の違い

一見似ているようで、遠視と老眼はまったく異なるメカニズムで見えづらさを引き起こします

どちらもプラス度数で補正されることが多いため、混同しやすい点でもあります。

▼遠視と老眼の見え方の違い

項目遠視老眼
原因眼球が短く、網膜の後ろにピントが合う水晶体の調整力が低下する加齢現象
見え方遠くも近くもピントが合いにくいが、若い人は調節力が強いため遠くは比較的見えやすく、近くがより見えにくくなる加齢によってピントを合わせる力が弱まり、手元の文字が見えづらくなる
発症年齢若年でも起こることがある主に40代以降に起こる

遠視は眼の構造によるもので、若くても症状が出ることがあります。長時間スマホを見ると疲れやすい、近くのものに集中すると頭痛がするなどの症状がある方は、遠視の可能性も考えられます。

老眼は、加齢によって水晶体が硬くなったり、ピントを調整する筋肉が衰えたりすることで、ピントが合いにくくなる現象です。新聞やスマホの文字が急に読みづらくなったと感じる人は、老眼が進行しているかもしれません。

それぞれの違いを理解することで、「見えづらい原因」がどこにあるのかを把握しやすくなります。

眼科では何をする?検査から処方までの流れ

プラス度数のコンタクトレンズを使うには、眼科での検査と医師による処方箋(指示書)の発行が欠かせません。見た目では判断しにくい視力の変化を、専門的な測定で確認してもらうことが重要です。

▼眼科での検査と処方の主な流れ

ステップ内容
問診見え方の悩みや生活習慣をヒアリング
視力測定近視・遠視・乱視などの有無をチェック
屈折検査光の屈折具合を測り、必要な度数を算出
装用テスト実際にレンズを装用し、見え方を確認
処方決定最適な度数・種類のコンタクトを提案

眼科では「+1.00」や「+2.00」といった度数だけでなく、目のカーブやレンズの大きさも考慮したうえで処方されます。

自分の感覚だけに頼ると、合っていないレンズを選んでしまうこともあるため、見え方に違和感があるときは早めの受診が大切です。

間違った度数を使うとどうなる?目に起こるトラブルとは

プラス度数のコンタクトレンズは、適切な度数で使わなければ本来の見え方が得られないだけでなく、目や体に負担をかけるおそれもあります。

▼合わないコンタクトを使ったときの主なトラブル

  • 目が疲れやすくなる
  • ピントが合いづらく、物が二重に見える
  • 頭痛や肩こりが起きやすくなる
  • 集中力が続かず、作業効率が下がる

見えづらさをごまかして無理に使い続けると、眼精疲労や視力の低下を引き起こすこともあります。見えているようで見えていない状態は、本人が気づきにくいことも多いため、違和感がある場合は眼科に相談することが大切です。

自分に合ったプラス度数レンズを選ぶには

プラス度数のコンタクトレンズは、視力の状態やライフスタイルに合わせて適切に選ぶことが大切です。

ここでは、レンズ選びの基本と購入時に知っておきたい注意点を解説します。

遠視用と老眼用の違いをしっかり理解しよう

プラス度数のコンタクトレンズには、大きく分けて「遠視用」と「老眼用(遠近両用)」があります。どちらも近くの見えづらさを補う目的で使われますが、構造や見え方には明確な違いがあります。

▼遠視用と老眼用の比較

種類対象の視力状態特徴
遠視用生まれつきの遠視や軽度の老眼レンズ全体が同じ度数で作られている
老眼用(遠近両用)加齢によるピント調整力の低下1枚のレンズの中に近くを見る部分と遠くを見る部分が組み合わさっている

遠視用は、日常的に近くも遠くも疲れやすい人向けに使われます。老眼用は、近くを見るときにピントが合いにくい中高年の方に適しています。

どちらを選ぶべきかは、どんな場面で見えづらさを感じているかによって変わります。読書やスマホで困っているなら老眼用、近くも遠くも見えづらいなら遠視用が合う可能性があります。

はじめて買うときに気をつけたいポイント

プラス度数のコンタクトレンズをはじめて購入する際は、見え方だけでなく安全面にも注意が必要です。

特に自己判断でレンズを選ぶと、度数が合わない・使い心地が悪いなどのトラブルに繋がることもあります。

▼初めて購入する人が気をつけたいこと

  • 必ず眼科で処方を受ける
  • 「+1.00」など数字だけで選ばない
  • 長時間の装用は避け、様子を見ながら慣れる
  • 違和感があればすぐに使用を中止する
  • 定期的な検査を受けて度数を見直す

たとえば、「とりあえずこのくらいでいいかな」と市販のプラス度数レンズを選んでしまうと、見え方にストレスを感じたり、目が疲れやすくなることがあります。

見た目ではわかりにくい視力の変化に対応するためにも、信頼できる眼科で相談した上で購入するのが安心です。

お店とネット、どちらで買う?選ぶときのヒント

プラス度数のコンタクトレンズは、店頭とオンラインの両方で購入できます。それぞれの特徴を知っておくと、自分に合った購入方法が選びやすくなります。

▼購入方法別の特徴

購入場所メリット注意点
店頭(眼科・専門店)相談しながら選べる、試着が可能在庫が限られていることがある
オンライン通販種類が豊富、価格が比較的安い自己判断での購入はリスクあり

たとえば、使い心地や度数に不安があるなら、最初は店頭で相談するのが安心です。慣れてきたら、処方箋の内容に従って通販でリピート購入する人も増えています。

ただし、ネットでの購入は便利な反面、合わないレンズを選んでしまうリスクもあります。処方箋の内容をしっかり確認し、安さだけで選ばないことが大切です。

プラス度数にまつわるよくある質問

プラス度数のコンタクトレンズは、遠視や老眼といった視力の変化に対応するためのものですが、使ったことがない方にとっては疑問も多いものです。

ここでは、よく寄せられる質問の中から特に気になるポイントを取り上げてお答えします。

若い人でもプラス度数のコンタクトは使える?

プラス度数というと「年配の人が使うもの」というイメージを持たれることがありますが、実際には若い世代でも使うケースはあります。

特に、遠視が原因で近くの文字が見づらかったり、目がすぐ疲れたりする方は、年齢にかかわらずプラス度数のコンタクトが処方されることがあります。

▼若い人にプラス度数が処方される主な理由

  • 遠視によって読書や勉強で目が疲れやすい
  • 近くを見る作業で頭痛や肩こりを感じる
  • スマホやPCの長時間使用で目のピントが合いづらい

遠視は見え方のクセによって気づかれにくいことも多く、近くを見ると疲れるけど視力は悪くないと感じている方の中に、実は遠視だったというケースも少なくありません。

このように、プラス度数のコンタクトレンズは決して高齢者だけのものではなく、視力の状態に応じて必要となる場合があるのです。

老眼鏡との違いは?併用しても大丈夫?

老眼の矯正には、プラス度数のコンタクトレンズだけでなく「老眼鏡」も広く使われています。どちらも目的は似ていますが、それぞれに異なる特徴があります。

▼コンタクトと老眼鏡の主な違い

項目プラス度数コンタクト老眼鏡
装用方法目に直接装着必要なときにかける
補正範囲常時視界を補正(遠近両用もあり)主に近くを見るときに使用
利便性装着中は手が自由になる使い分けが必要な場合もある

老眼鏡は、ピンポイントで近くを見る作業に特化して使える一方、コンタクトは日常の中で装用したまま快適に過ごせるのがメリットです。また、遠くはコンタクト、近くは老眼鏡というように、併用する人も少なくありません。

たとえば、遠くがよく見える遠視用コンタクトを使っていて、手元を見るときだけ老眼鏡を使う、といった使い方も可能です。

ただし、併用を検討する場合は、必ず眼科医の指導のもとで進めるようにしましょう。度数のバランスが取れていないと、見えづらさや疲れの原因になることがあります。

まとめ

プラス度数のコンタクトレンズは、遠視や老眼といった「近くが見えにくい」状態に対応するためのものです。マイナス度数との違いや、処方箋に書かれた数字の意味を知ることで、自分の目にどんなレンズが必要なのかを理解しやすくなります。

遠視や老眼は見えづらさの原因や年齢層が異なるため、適切な検査と診断を受けた上でレンズを選ぶことが大切です。特に初めてプラス度数のコンタクトを使う方は、見え方に不安がある場合でも、自己判断せず眼科で相談することで安心して使い始めることができます。

視界のストレスを減らし、日々を快適に過ごすためにも、自分の目に本当に合ったプラス度数のコンタクトレンズを選びましょう。

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ミエルネ編集部丨執筆協力:先進会眼科 福岡飯塚 / 岡 義隆

先進会眼科 福岡飯塚(岡眼科クリニック)のオウンドメディア「ミエルネ」では、「見える感動」をテーマに視力に関連した情報を発信しています。 メディア編集長は薬機法・医療法のYMAA個人認証マーク資格を取得しており、先進会眼科の執筆協力を得ながら信頼できる記事を読者にお届けします。

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