「証明写真を撮るとき、メガネは外すべき? それともかけたままでいいの?」いざ撮影のタイミングになると、ふとそんな疑問が頭をよぎることはありませんか。
普段からメガネを愛用している方にとって、メガネは顔の一部。「いつもの自分」で写りたいけれど、過去にレンズが光ってしまったり、目元が暗く写ったりして、仕上がりにガッカリした経験がある方も多いかもしれません。
この記事では、そんな方に向けて、失敗しない撮影のルールや、写真写りを格上げするちょっとしたコツについて、わかりやすく解説していきます。
証明写真のメガネ着用に関する基本ルール
証明写真が必要になったとき、「メガネをかけたままでいいのかな?」と迷ってしまうことはよくありますよね。実は、提出する書類の種類によって求められる厳しさが少しずつ違います。
ここではまず、撮影前に知っておきたい基本的なルールについて整理していきましょう。
運転免許証・パスポート・履歴書での違いはある?
私たちがよく利用する証明写真でも、用途によって「メガネOK」の基準は異なります。まずは自分が撮影しようとしている写真が、どの分類に当てはまるかを確認してみてください。
▼書類別のメガネ着用ルール
| 書類の種類 | 着用の可否 | 傾向と注意点 |
| パスポート | 厳しい | 反射・影、目を妨げるフレームは不適当 |
| 運転免許証 | 可能 | 視力矯正で合格すれば条件欄に「眼鏡等」記載 |
| 履歴書 | 可能 | 面接時と同じ姿で撮るのがマナー |
| マイナンバー | 可能 | マイナンバーも本人確認のため顔の識別重視 |
特にパスポート写真は国際規格で、色付き・反射・影のあるレンズ、目を妨げるフレームは不適当とされています。
「迷ったら外す」が無難と言われますが、履歴書などは「本人らしさ」が大切なので、一概に外せばいいとも限りません。用途に合わせた判断ができると安心です。
本人確認のために「普段の姿」で撮るのが原則
証明写真のもっとも大切な役割は、書類を持ってきた人と写真の人物が「同一人物である」と証明することです。
そのため、基本的には普段生活しているときの姿で写ることが推奨されています。
▼普段の姿で撮影するメリット
| 項目 | メリット |
| 本人確認 | 窓口や面接官がスムーズに本人だと判断できる |
| 印象の一致 | 写真と実物のギャップが少なく違和感がない |
| 自然な表情 | 慣れ親しんだ顔つきでリラックスして写れる |
もし普段からコンタクトではなくメガネで過ごしているなら、無理に外す必要はありません。急に裸眼になると、見えにくさから無意識に目を細めてしまい、かえって目つきが悪く写ってしまうこともあります。
「いつもの自分」でいることが、結果的に良い写真につながりますよ。
外したほうがよいケースと、かけたままでよいケース
基本的には着用OKですが、メガネの状態によっては「外したほうがよい」と判断されることもあります。顔の判別が難しくなるようなメガネは、写真不備として受理されない可能性があるからです。
まずは、外して撮影すべきケースを見てみましょう。
▼メガネを外したほうがよいケース
- 色付きレンズで目元の表情が隠れている
- 太いフレームが目や眉のラインを遮る
- 照明の反射が激しく瞳がはっきり見えない
一方で、以下の条件であればかけたまま撮影しても問題ありません。
▼メガネをかけたままでよいケース
- 無色透明のレンズで目元がクリアに見える
- フレームが細く顔のパーツを邪魔しない
- 普段の生活で常にメガネをかけている
どんなにお気に入りのメガネでも、一番大切なのは「瞳がしっかり見えているか」という点。フレームが瞳に重なってしまうと、撮り直しになってしまう可能性もあるのです。
ですので、鏡を見て、自分の目がフレームやレンズの奥ではっきり確認できるかどうかが、外すかどうかの判断基準になります。
メガネ着用で撮影する際に気をつけたい3つのポイント
いざメガネをかけたまま撮影しようとすると、光がレンズに反射してしまったり、フレームの位置が微妙にズレてしまったりと、意外な悩みが出てくるものです。
ここでは、メガネ姿でもきれいに撮るために意識したい、具体的な工夫をご紹介します。
レンズへの光の反射や映り込みを防ぐ工夫
証明写真機のストロボやスタジオの照明は強力なので、どうしてもレンズが光を反射しやすくなります。
真っ白に光って目元が見えなくなってしまう「白飛び」を防ぐには、ちょっとした顔の角度調整が効果的です。
▼反射を防ぐための撮影テクニック
- 顎をほんの少しだけ引いてみる
- 顔全体をわずかに下向きにするイメージを持つ
- スタジオなら照明の位置調整をお願いする
顎を上げすぎると照明がレンズに直撃しやすいので、少しだけ引くのがコツです。ただし、引きすぎると上目遣いになってしまうので、鏡を見ながら「レンズが光らない角度」を探ってみてください。
フレームが目にかからない位置への微調整
普段かけている位置だと、撮影したときにフレームが瞳やまつげに重なって見えてしまうことがあります。
特に少し下がった位置でメガネをかけている方は要注意です。
▼フレーム位置を調整するコツ
- 普段より少しだけメガネを奥(顔側)に押し込む
- 耳にかける位置(テンプル)を少し上げてみる
- 鼻パッドの位置を指でしっかり直す
写真に写るときだけは、「見やすさ」よりも「目の見えやすさ」を優先して、少し位置を上げてみましょう。フレームの上縁が眉毛のラインに沿い、瞳がレンズの中央付近にくるようにすると、バランスよく、清潔感のある印象になります。
顔に影を落とさないための照明と角度
メガネをかけていると、フレームの影が目の下に落ちてしまい、クマのように暗く見えてしまうことがあります。これを防ぐには、光の当たり方を意識することが大切です。
▼影を薄くするためのポイント
- 膝の上に白いハンカチや紙を置いてレフ板代わりにする
- 前髪がフレームにかからないように分ける
- 背筋を伸ばして顔全体に光を受ける
特に手軽なのが、白いハンカチを膝に置くテクニックです。下からの反射光がフレームの影を和らげてくれるので、目元がパッと明るくなります。ちょっとした準備で写真写りは変えられるので、ぜひ試してみてくださいね。
写真写りが良くなるメガネの選び方
証明写真を撮るなら、せっかくですから印象よく写りたいですよね。実は、選ぶメガネひとつで顔の雰囲気はガラリと変わります。
ここでは「どんなメガネをかければいいの?」と迷っている方に向けて、写真写りを格上げしてくれるメガネ選びのポイントをご紹介します。
表情を明るく見せるフレームの太さと色
証明写真では、顔色が明るく、健康的に見えることが好印象につながります。そのために重要なのがフレームの「色」と「太さ」です。
普段使いのメガネとは別に、撮影用に適したものを選んでみましょう。
▼おすすめのフレームカラーと太さ
| 特徴 | 効果 | おすすめの理由 |
| シルバー・ゴールド | 肌馴染みが良い | 顔全体が明るく上品に見える |
| ブラウン・べっ甲 | 柔らかい印象 | 黒よりも優しく親しみやすい |
| 細身のメタル | すっきり見える | 目元を強調せず素顔に近い |
黒ぶちや太いセルフレームは個性的で素敵ですが、証明写真だと影ができやすく、どうしても重たい印象になりがちです。特にこだわりがなければ、肌馴染みのいいメタルフレームや、細めのブラウン系を選ぶと失敗が少なくなります。
目元の印象を邪魔しないサイズ感
最近は大きなレンズのメガネが流行っていますが、証明写真においてはサイズ選びに少し注意が必要です。大きすぎるとレンズの端で輪郭が歪んで見えたり、小さすぎると顔の余白が目立ってしまったりすることがあります。
▼写真写りが良くなるベストサイズ
- 眉毛から頬骨の上あたりに収まる縦幅
- 顔幅と同じか、やや内側に収まる横幅
- 黒目がレンズの真ん中より少し上に来る位置
理想は「メガネをかけていることを忘れるくらい自然なサイズ」です。
鏡を見たときに、メガネの存在感よりも自分の目の表情に目が行くなら、それがベストバランス。手持ちのメガネの中で、一番顔にフィットしているものを選んでみてください。
反射防止コートなどレンズ機能のチェック
フレーム選びと同じくらい大切なのが、レンズのコーティング(表面処理)です。
先ほどもお伝えした通り、撮影時の大敵は「光の反射」です。これを防ぐ機能がついているかどうかで、仕上がりのクリアさに大きな差が出ます。
▼確認しておきたいレンズの機能
| 機能名 | 効果 | 撮影時のメリット |
| 反射防止コート | 光の映り込みを抑える | ストロボ光が反射せず目がはっきり写る |
| 撥水コート | 汚れを弾く | 直前の指紋汚れなどをサッと拭き取れる |
| 無色透明 | 自然な色味を保つ | 肌や目の色が変色せずそのまま写る |
多くのメガネレンズには標準で「マルチコート(反射防止)」がついていますが、念のため光にかざして確認してみましょう。蛍光灯の光が緑色や紫色に優しく反射するならOKです。
逆に、光が白くギラギラと跳ね返る場合は、撮影時に白飛びしやすいので注意が必要です。きれいな瞳を写すための、ちょっとした事前チェックですね。
避けたほうが無難なメガネの特徴とは
「お気に入りのメガネだからこれで撮りたい!」と思っても、証明写真のルールや仕上がりの観点からは避けたほうがよいタイプもあります。
撮影後に「撮り直しになってしまった…」という失敗を防ぐために、どんなメガネがNGになりやすいのか、その特徴を知っておきましょう。
色付きレンズやサングラス機能があるもの
おしゃれ用のカラーレンズや、紫外線に反応して色が変わる調光レンズは、証明写真では基本的にNGとされることが多いです。
理由はシンプルで、「目の表情や色(虹彩)が確認できないから」です。
▼色付きレンズが避けられる理由
| 種類 | 懸念点 | 影響 |
| 濃いサングラス | 目が完全に見えない | 本人確認ができず書類不備になる |
| 薄いカラーレンズ | 顔色が悪く見える | 不健康または威圧的な印象を与える |
| 調光レンズ | 撮影時に色が濃くなる | 屋外撮影機などで意図せず黒くなる |
特に注意したいのが、ごく薄い色が入った「フェアリーカラー」などのレンズです。肉眼では気にならなくても、写真になると色が濃く出たり、目の周りが暗く写ったりすることがあります。
公的な証明写真では「無色透明」が一番安全ですので、カラーレンズは避けるのが賢明です。
派手な装飾やブランドロゴが目立つフレーム
テンプル(つる)の部分に大きなロゴが入っていたり、ラインストーンなどの装飾がついていたりするフレームも、証明写真にはあまり向きません。
写真の主役はあくまで「あなた自身の顔」だからです。
▼装飾が多いフレームのデメリット
| デメリット | 具体的な影響 |
| 視線が散る | 見る人の目が顔よりもメガネに行ってしまう |
| 反射のリスク | 金属パーツや石がストロボで光ってしまう |
| TPOの不一致 | 就活やパスポートでは不真面目に見えることも |
ファッションとしては素敵なデザインでも、証明写真はシンプルさが命です。特にパスポート写真では、装飾が顔の輪郭を隠していると判断されると、撮り直しを求められることもあります。
撮影のときだけは、飾りのないシンプルなメガネにかけ替えることをおすすめします。
ブルーライトカットレンズ特有の反射に注意
パソコン作業に欠かせないブルーライトカットメガネですが、実は証明写真の撮影では意外な落とし穴になることがあります。
それは、レンズ表面のコーティングが青白く光ってしまう「ゴースト現象」です。
▼ブルーライトカットレンズの撮影リスク
| 現象 | 写り方 | 原因 |
| 青色反射 | 目元が青く光る | 青色光を反射するコーティングの性質 |
| レンズの黄ばみ | 目元が黄色く見える | ブルーライトを吸収する素材の色味 |
| 肌色の変化 | 顔色が悪く写る | レンズの色味が肌に重なってしまう |
最近のレンズは反射が目立たないタイプも増えていますが、強いストロボ光を浴びるとどうしても青く光ってしまいがちです。
仕上がりを見て「目が青く光ってる!」と驚かないためにも、可能であればブルーライトカット機能のない普通のメガネを用意するか、この時だけ外して撮影するのが安心です。
撮影直前に確認したい「身だしなみ」の最終チェック
どんなに良いメガネを選んでも、かけ方や状態がイマイチだと残念な写真になってしまいます。
撮影ボックスのカーテンを閉めた後や、カメラマンの前に座る直前に、これだけは確認しておきたい「最終チェックリスト」をご用意しました。
レンズの汚れや指紋はきれいに拭き取る
意外と見落としがちなのがレンズの汚れです。肉眼では気にならなくても、高画質な証明写真では小さな指紋やホコリが白く浮き上がって写ってしまうことがあります。
▼撮影前のレンズクリーニング手順
| 手順 | ポイント |
| 水洗い | 表面のホコリを水で流して傷を防ぐ |
| 水気取り | ティッシュで優しく押さえて水滴を取る |
| 拭き上げ | メガネ拭きで円を描くように仕上げる |
服の裾やハンカチでゴシゴシ拭くのは、レンズを傷つけるだけでなく、皮脂を塗り広げてしまう原因になります。必ず専用のメガネ拭き(マイクロファイバークロス)を使いましょう。
メガネの傾きやズレを鏡でチェックする
自分ではまっすぐかけているつもりでも、耳の高さの違いなどでメガネが傾いていることはよくあります。
写真になるとその傾きが強調され、「だらしない」「頼りない」といった印象を与えかねません。
▼傾きチェックのポイント
| 確認箇所 | チェック方法 |
| 左右のバランス | 眉毛とフレーム上部の隙間が左右均等か |
| 鼻パッド | 鼻筋の中心に正しく乗っているか |
| テンプル | 耳にしっかりかかり浮いていないか |
鏡を見ながら、人差し指でブリッジ(鼻にかかる部分)を軽く押し上げ、水平になるように微調整します。
もしどうしてもズレてしまう場合は、撮影の一瞬だけ耳の位置を指で直すか、カメラマンに「曲がっていませんか?」と声をかけて確認してもらうのが確実です。
コンタクトレンズを使用する場合との比較
ここまでメガネの話をしてきましたが、撮影のためにコンタクトレンズにするか迷っている方もいるかもしれません。最後に、それぞれのメリットを比較して、自分に合うスタイルを選んでみましょう。
▼メガネとコンタクトの比較
| 項目 | メガネ撮影 | コンタクト撮影 |
| 印象 | 知的・真面目 | 明るい・活動的 |
| 手間 | 反射対策が必要 | 特別な対策は不要 |
| 適性 | 普段メガネの人 | 普段コンタクトの人 |
どちらが正解ということはありませんが、「普段の自分らしさ」を基準にするのが一番です。
ただし、カラーコンタクト(カラコン)やサークルレンズは、パスポートや一部の証明写真ではNGとなるケースが多いので注意してください。迷ったら、ありのままの瞳で勝負できるメガネや透明コンタクトを選ぶのが安心ですね。
まとめ
証明写真は、その人が本人であることを確認するための大切な資料です。だからこそ、普段からメガネをかけて生活しているのなら、無理に外そうとせず、ありのままの姿で撮影して問題ありません。むしろ、慣れ親しんだメガネ姿のほうが、あなたらしい自然な表情を残せるはずです。
もっとも重要なのは、フレームやレンズの反射で「瞳」が隠れてしまわないようにすることです。撮影前にレンズの汚れを丁寧に拭き取り、光が入り込まない角度を少し意識するだけで、写真の仕上がりは見違えるほどクリアになります。
もし判断に迷ったときは、現場のカメラマンに相談したり、予備として外したパターンも撮っておいたりすると安心です。ポイントを押さえながら準備をし、自信を持って撮影に臨んでくださいね。